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モーニング娘。のシングル曲のダンスがいまいちな理由

更新頻度が落ちたせいで書きたいことが溜まり、1つの記事が長文化して書くのが億劫になるというサイクルにハマってしまっているので、ネタを小出しにしていこうと思っている。今回は「モーニング娘。のシングル曲のダンスがいまいちな理由」についての妄想である。

2011年3月に「モーニング娘。のコレオグラファー」という記事を書いたときと比べると、かなりの情報が表に出てきており、モーニング娘。のダンスがどのようにして作られているのかが想像しやすくなってきた。

ここで取り上げるのは、最近のシングル曲の振り付けを担当しているYOSHIKOの、2012年11月19日のブログ・エントリだ。

http://ameblo.jp/yoshiko-445-yoshiko/entry-11407931998.html


昨日は
2ヶ月振り?に、M娘。のライブ観ました
ってか、ゲネプロ以来だったか

んー。。すごい期待して観ちゃったから
もーちょと成長してるかな~と思ってたので。。んー。。


2012年秋ツアーの話なので、この時点での最新シングル『ワクテカ Take a chance』のことだと思われる。この曲はコンサートのアンコール1曲目で歌われていた。

このナンバーのライブ・パフォーマンスは実際にあまり出来がよくなかった。私もコンサートの感想では「きわめて興味深いのだが、問題含みでもある」(http://michishigefan.blog130.fc2.com/blog-entry-430.html)と言及しているだけで、要するに感銘を受けなかったのである。これのダンス・ショット・バージョンのMV(http://www.youtube.com/watch?v=BWkAVXm0wtE)がモーニング娘。史上トップクラスの出来だということを思うと、深刻な事態だ。



上で紹介したブログの内容は、「自分の作品なのに、なんでそんな他人事みたいなの?」と言いたくなるようなものだが、このように他人事になってしまう事情が想像できて興味深い。以下、あくまでも妄想なので注意していただきたいのだが…


メンバーたちの発言などから推測できる、モーニング娘。のシングルCDの製作スケジュールは非常に厳しいものだ。私が抱いているイメージはこんなもの:

● 「マネージャーさん」から歌詞が書かれた紙とつんくの仮歌が入ったCDを渡される。

● それについてのメンバー間での会話や情報交換はほとんどないまま、各メンバーはそれぞれ別のスケジュールでスタジオに入り、1時間ぐらいでレコーディングを済ませる。ここにつんくは立ち会わず、細かい指示はレコーディング・ディレクターが行う。

● トラックが完成されると、コレオグラファーがコレオグラフィーを作って「教則ビデオ」を作る。メンバーはこれを各自自宅で見て「自習」。その後、2~3日間ぐらいの短期間で実地指導が行われ、すぐにMV撮影が行われる。振り付けの指導の際には、メンバー1人に1人の「先生」がついて、マンツーマンの「レッスン」が行われる。この「先生」は担当のコレオグラファーが連れてくる「弟子」や「生徒」だろうと思われる。


これ以降、コンサート・ツアーのゲネプロぐらいの節目以外で、シングルCDのコレオグラファーがモーニング娘。に関わってくるという印象はない。『ピョコピョコ ウルトラ』のラッキィ池田などは、MV撮影以降に一度もメンバーたちと顔を合わせていなかったとしても驚きはない。テレビやイベントでのパフォーマンスには歌とダンスの専門家が同行せず、口を出してくる周りの大人は「マネージャーさん」である。


モーニング娘。のメンバーをプロ扱いしている、と言えば言えなくもないのだが、歌にしてもダンスにしてもクオリティがいまいち上がらない、上がるとしてもスピードが遅いのは、このようにクオリティ管理の仕組みができていないためなのだと私は想像している。

これはいまの「新生モーニング娘。」に特有の現象ではなく、私がモーニング娘。を見始めた2009年の頃からそうだった。当初、私はこの歯痒い状況をもっぱら高橋愛のせいだと思っていた。なんせリーダーだし、ダンスもいちばん上手だ。みんなで踊っているときに一人だけ「意味をわかって踊っている」ように見えて、なぜその意味を他のメンバーたちに教えてあげないのか、と苛立ちを覚えたことも一度ではない。このようなグループ・ダンスで一人だけ「上手く」踊るのは、とりわけリーダーというポジションだったら、決して誉められることではない。


その後、こうなる事情もなんとなくわかるようになってきた。モーニング娘。は「メンバーたちが1つの目的を目指して一致団結してパフォーマンスを磨いていく野心あふれるダンス・グループ」というようなものではないのだ。この手のダンスを踊るのは、たいていそんなグループだったので勘違いをしてしまった。これは各メンバーの注意が「指導者」に向いていて、指導者の寵愛を受けようと競争するライバルである「ダンス・カンパニー」に似ている。

たしかに昔から「モーニング娘。のメンバーはライバル同士である」というメッセージは発せられてきた。この仕組みは、テレビに出て目立つことが最重要で、ステージ・パフォーマンスは二の次だった「昔」のモーニング娘。には適していたのだろうけれども、ダンスの要求水準が本人たちのスキル・レベルを明らかに超えてしまったいまのモーニング娘。に果たして合っているのだろうか。というのが、この春ツアー冒頭のシングル曲4連発を見ていて思ったことだった。


当然のことだが、「ダンスの要求水準が本人たちのスキル・レベルを明らかに超えてしまった」というのは、メンバーたちの責任ではなく、コレオグラファーの責任である。継続的な指導やコレオグラフィーの微調整をできない環境にあるのなら、その環境でも大丈夫なコレオグラフィーを作るべきなのだ。それなのに、上で紹介したブログの文章は無責任に聞こえる。

こんな言葉が出てきてしまう背景には、コレオグラファーの待遇の悪さがあるのではないか、というのが私の想像だ。昔のモーニング娘。の振り付けを担当し、いまよりもずっと表に出てきていた夏まゆみは、その後、コレオグラファーの地位が低いことに対する文句をいろんな場所で発してきた。まあこの人はそういう文句を言いたがるタイプの人みたいだけれども、そもそもコレオグラファーがクレジットされないという事実一つをとってみても、その重要さに見合うだけの位置づけがされていないということは想像できる。細かいフォローを行うだけのお金も貰っていないし、そういうことをする権限とか雰囲気もないのだろう。


これに関連して興味深かったのが、ドリームモーニング娘。の活動時期に出てきた『LOVEマシーン』の振り付けの話だ。このときに矢口真里が、「『LOVEマシーン』の振り付けは時が経つにつれてキレがなくなっていった。夏まゆみが指導するドリームモーニング娘。のダンスこそが正しいダンスだ」という趣旨のことを言っていた。

これに対応して現役メンバーたちは、この手の「古い」楽曲の振り付けは先輩から後輩に教える伝統芸のようになっていて、それさえも不可能な場合には昔のDVDを見て真似をする、というような発言をよくしてきている。

このように、古い楽曲の振り付けには「オーファン」のような状況になってしまったものがあると思われる。『LOVEマシーン』のこの部分はこのように踊るのが「正しい」、判断するオーソリティがいないのだ。

似たことは新しいシングル曲でも起こっているだろう。シングル曲のコレオグラファーとの接触がないままツアーが進行しているときに、「ここはおかしい」という場所があったとしても、ツアー・コレオグラファーは権限外だから口を出さないだろう。メンバーたちの証言によると、コンサートの引き画面での映像がちょくちょく提供され、各メンバーがそれを自宅で見て「反省」をするていど。


他方、ツアー・コレオグラファーが担当するアルバム曲やB面曲については、微調整やフィードバックが行われている気配がある。全公演ではないかもしれないが、コレオグラファーは地方にも帯同しているようだし。

10期メンバーが初めて参加した2012年春ツアーで、バックアップ・ダンサーの佐藤優樹のダンスが上手くいかず、一緒に踊ることになっていた生田衣梨奈が巻き添えを食って、ダンス全体が省かれそうになっていたとき、当日になって二人で直訴してなんとか踊れることになった、というエピソードがあるが、それぐらいの細かいレベルでのクオリティ・コントロールや意思決定が現場で行われていることがわかる。


まあモーニング娘。はこういうものなので、こういうものとして受け入れるしかない。歌もダンスも指導者の力量が上限になるしかないし、その点では歌の方がダンスよりもずっと深刻な状況にある。

それと引き替えに、これは日本の「アイドル」全般に言えることだが、アイドル本人たちは作品の出来に関して「免責」されている。どれだけダサい歌詞やメロディを歌わされようと、どれだけダサいムーヴを踊らされようと、「本人たちには責任がないのに、かわいそう」と思われて、ファンたちは余計に感情移入するという仕組みになっている。そういう仕組みだからこそ、その枠組みから逸脱して輝いた瞬間が美しい。日本的な侘び寂びの世界である。
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No title

前にメンバーの誰かが「愛ちゃんは振り付けの意味を教えてくれる。ここは歌詞が愛だからハートを作っているんだよ、とか」みたいなことを話していました。
聞いた当時は、愛ちゃんすごいな、と素直に聞いていたのですが、この記事を読んで振り返ると
その程度の意味すら先生や周りの大人には教わってない。というのが露呈した発言に思えます。

そんな中でも、おちこぼれメンバーが少しずつ様になってきたり、鞘師がセンターとしてみるからに成長していたり、わくわくもするんですけど、昨日のコンサートでは鞘師は喉を壊していて
れいなの耳や愛ちゃんの喉、膝を壊しているメンバーの多さ・・・・とメンバーの健康面でも管理できていないのが露呈していますよね。マネージャーを、ダンスの専門家(助手でもいいから)にすれば、経費あまりかからずこまかく見れるんじゃ、と思うのですが・・・

No title

そういう意図せずに思わしくない実情を露呈してしまう発言が多いですよね。

最近の『めざましテレビ』でのセグメントもそうでしたが、「3日間で完成させてMV撮影」みたいなのを、あたかも良いことであるかのように公言するのは勘弁してほしい。メンバーが言う分には見栄を張らない、というよりはむしろ見栄の張り方がわかっていない感じで、好印象に結びつくこともあるとは思うんですが。

「マネージャー」に関しては、地下アイドルにはもっと劣悪な環境がたくさんあるのでしょうが、アップフロントのはかなり優先順位が低く置かれているという印象があります。「普通のちゃんとした大人」が周囲にいない、という感じなんで、何かの専門家を貼り付けるなんて夢のまた夢という状況なんではないか。
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