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Hello! Project 2012 WINTER ハロ☆プロ天国 #1

2012年1月3日、中野サンプラザに冬のハロコンを見に行ってきた。朝の部の「ファンキーちゃん」を1公演のみ。予定が決まらずチケットを用意していなかったので当日券目当てで行ってみたところ、ファミリー席の関係者席が開放されて、2階最前列中央ブロックに座ることができた。オペラ・グラスを多用して新メンバー中心にじっくりと見てきた。

やはり一般人には薦めにくい内容だったが、私はモーニング娘。とスマイレージの新メンバーのせいで大いに楽しめた。スマイレージを見るのは9月の秋ツアー以来、モーニング娘。の新メンバーのパフォーマンスを見るのはこれが初めてということで、まだ十分に咀嚼できていないのだけれども、現時点での印象を書き留めておく。

● 10期メンバーで一番見たかった石田亜佑美がやっぱり良かった。ダンスと佇まいが見ていて心地よい。歌の面はまだよくわからない。まだ声を出すのが精一杯という段階かも。


● 工藤遙は調子が悪そうだなと思っていたら、終演後に体調不良を訴え、昼と夜の公演を欠席することになった(http://www.helloproject.com/news/1201031600_musume.html)。メンバーの間で風邪が流行っているらしく、他に生田衣梨奈や道重さゆみや福田花音も本調子でないように見えた。


● 飯窪春奈は頻繁に素人っぽい動きになるものの、けっこう誤魔化せていた。大きな体を活かして頑張ってほしい。と思ったら、道重さゆみ、矢島舞美、徳永千奈美、熊井友理奈と一緒に歌う『やる気! IT'S EASY』で、特に熊井友理奈の横にいることが多かったせいもあって、小さなこどものように見えたのがおかしかった。


● 佐藤優樹は、集団の中にいて、あまり目立つ契機がないという印象があった。器用に小さくまとめてしまっている?


● 譜久村聖が、この公演のタイトルにふさわしいファンキーねえちゃんだった。この人の大きな体から生み出されるグルーヴはハロプロに限らずアイドル・グループ全般においても稀少だ。


● 竹内朱莉がいい。スマイレージの曲にはR&B的なものがそんなにないからわかりにくいのだけれども、譜久村聖と同じく、オーセンティックなヒップ・ホップ・ダンスをやれそうな人に見える。歌のくどさが薄れてきたような気がしたが、たまたまか?


● 田村芽実は、クセが強いけれども逸材であることは間違いない、と、須藤茉麻・萩原舞・鈴木香音・中西香菜とともに歌う『もしも…』を見ていて思った。ちなみにこの曲は『ブスにならない哲学』のB面曲で、CD版では譜久村聖・嗣永桃子・中島早貴・真野恵里菜・和田彩花の5人で歌っていた。


● 中西香菜はまったくの初心者から出発して、ほんとによくやっている。


● 勝田里奈は新メンバー12人の中で最もよくわからない人だ。いつか大化けしそうな気もするのだけれども、現時点では体が大きい割りにはステージ上での存在感が薄い。というよりも、スマイレージの他の5人が強烈なのだろう。


モーニング娘。9・10期とスマイレージ2期の12人は明るい未来を予感させてくれる。これが一般受けするかどうかは措いといて、ステージ・パフォーマンスを見に来る客を満足させる力は十分に持っていると思う。2012年の冬ハロコンは、彼女たちのポテンシャルが初めてショウケースされたコンサートとして後に振り返られることになる、のだろうか?

その他の感想。

● 吉川友がゲストとして昨年12月28日にリリースされた新曲『こんな私で良かったら』を披露した。すでに昨年の冬ハロコンでもそうだったのだけれども、ソロ歌手としての貫禄があった。テクニックを見せつけるような難曲。もうちょっと歌い上げるタイプの曲があってもいいと思うんだが、シングル曲としてはいままでで一番よくできていると思う。売れるといいんだが…


● 真野恵里菜は新曲の『ドキドキベイビー』と未発表曲の『Glory Days』を披露した。どちらも普通のアイドル曲という感じで、いまの彼女にこういうものを歌わせていていいのかという気もする。


● 回替わりのソロのセクションでは、新垣里沙が『せんこう花火』、和田彩花が『トロピカ~ル恋して~る』を歌った。新垣里沙は彼女の得意でないタイプの曲。和田彩花は見事にハマってとても良かった。


● スマイレージの『プリーズ ミニスカ ポストウーマン!』は、音だけ聞くと、あるいはミュージック・ビデオで見ると、途中が散漫になるという印象があったのだけれども、ライブで見るとなかなか面白く見ていられる。その後に歌った『有頂天LOVE』も含めて、前田憂佳が抜けて6人体制になったスマイレージがどんな感じになるのか、とても気になるところだったが、予想していたほどの影響を感じなかった。新メンバーたちからの刺激を受けて、和田彩花と福田花音も変化しつつある。遠からぬうちに、この6人のスマイレージが当たり前のように見えてきそうだ。


● モーニング娘。の問題曲『ピョコピョコ ウルトラ』。ラジオで初めて曲を聴いたときには絶望感があったが、ミュージック・ビデオを見て少し救われ、今回ライブ・パフォーマンスを見ると、それほど悪くはないという気がしてきた。曲の細かい点での出来はともかくコンセプトははっきりしていてわかりやすいし、コレオグラフィー込みでいえば、昨年の秋ツアーでやっていれば『My Way ~女子校花道~』と同じくらいいい出来だと思っていただろう。


● 道重さゆみは昨日の時点で風邪をひいていた(http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/617941049)。そのせいか、あるいは声をauto-tuneしているからもともとそうなる予定だったのか、『ピョコピョコ ウルトラ』の歌パートでは「被せ」が強かったように思った。いやしかし今回は申し訳ないけれども、新メンバーばっかり追っていて、道重さゆみをあまり見ていなかった。「若い子に流れ」ているつもりはないんだが。

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Hello! Project 2012 WINTER ハロ☆プロ天国 #2

前日に続き、2012年1月4日、中野サンプラザに冬のハロコンを見に行ってきた。昼の部の「ロックちゃん」と夜の部の「ファンキーちゃん」。今回のハロコンはこれで終わりにする予定。


● 工藤遙はインフルエンザと診断されたとのことで、昼・夜ともに欠席した。「ロックちゃん」の10期メンバー4人で歌う『初めてのハッピーバースディ!』では新垣里沙が代役を務めた。


● 佐藤優樹の『浮気なハニーパイ』での開脚ダンスが高精度だった。この人は途中でフリを間違えたりもするが、動き自体はリズム感もあって、飯窪春菜のように変に目立つことが少ない。


● 新人たちが歌うセクションでは、モーニング娘。10期が『初めてのハッピーバースディ!』、スマイレージ2期が『好きな先輩』、モーニング娘。9期が『BABY! 恋に KNOCK OUT!』を歌った。どれも新時代を予感させるいい出来だった。特に生田衣梨奈と鈴木香音は重点的に練習したのだろう、他のナンバーよりも明らかによく動き、歌えていた。これは逆に言えば、他のナンバーでポテンシャルをフルに発揮できていないということだ。ただ生田衣梨奈は前日と同じく本調子ではなかったのかもしれない。


● スマイレージの『チョトマテクダサイ!』は、ここ3作続いていた比較的まともな路線から以前のおふざけ路線に戻ったようで、実はそうでもないのかも。初めて見て困惑というか幻惑させられたので、もっとじっくり見たい。一つ言えるのは、メンバーの顔ぶれが変わったせいで、おふざけ路線に以前ほどの悲痛さが感じられなくなったということだ。同じがに股ダンスであっても、前田憂佳と小川紗季がやるのと、新メンバー4人がやるのではずいぶん雰囲気が違ってくる。これは年齢層やキャラクターの違いだけでなく、特に竹内朱莉と田村芽実のその路線でのスキルが高いというのが効いていると思う。これについては別エントリで。


● 今回『プリーズ ミニスカ ポストウーマン!』の歌詞を、ステージ背後のスクリーンを見て初めて目にしたわけだが、冒頭のラップの部分をほとんど聞き取れていなかったことに気づいて驚いた。


● 真野恵里菜の新曲『黄昏交差点』もぱっとしないアイドル曲だった。ただ、ソロ・シンガーとしてハロプロ内ではピカイチなのはハロコンがあるたびに痛感させられる。


● 前日の反省から、道重さゆみをしっかりと見てきた。スケジュールの厳しさのわりには、コンディションはかなり良い。結んだ髪を横に垂らしているのが似合っていてよかった。この状態を保っていけば、ライブ映像にそうとう状態のいい姿を残せそうだ。歌パートが増えつつあるが、被せが強い場面も増えているように思った。特に『ピョコピョコ ウルトラ』はあれが仕様なのだろうな。


● その『ピョコピョコ ウルトラ』だが、前回書いた「それほど悪くはない」という評価を「かなり良い」に変えたい。ライブ・パフォーマンスに限っての話だが、シングルA面曲では久々の成功作だと思った(前作の『彼と一緒にお店がしたい!』が大人の事情でB面曲になってしまったので)。ただ一般受けはしにくそう。


● よみうりランド・イベントでのパフォーマンスを見たときにすでに感じていたことだが、今回は『ここにいるぜぇ!』、『ラヴ&ピィ~ス』、『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』などで、高橋愛の声がなくなってすっきりした面がある。特に新垣里沙に移った太い声のパートは大幅に聞きやすくなった。不安材料はその新垣里沙が遠からず卒業するということと、高橋愛のポジションに収まるだろうと予想される鞘師里保が急激にハロプロ的な歌い方を身につけ始めていること。これについても別エントリで。


● とまあマニアックな見所はいろいろとあっても、やっぱりコンサートとして一般人にお勧めできる内容ではなかった。『三百六十五歩のマーチ』がなくなったのは大きなプラス。3日朝公演前にハロプロ研修生(「エッグ」ではなくなった)がやったプレゼント企画の進行が異様に手慣れていて、昨年の、公演中にやったダーツよりもずっと良かったのも興味深かった。コンサート中に名前を呼んでもらえる権利なんてのが当たってしまったら遁走するだろうけど。くわばらくわばら。

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新垣里沙卒業発表に思うこと

1月2日のハロコン公演で、新垣里沙が今年の春ツアーをもって卒業することが発表された。

昨年の同じ時期に書いた「高橋愛卒業発表に思うこと」を読み返すと、あのとき書いたことは的外れではなかったと思う。彼女の卒業のインパクトがはっきり見えてくるのはこの春ツアーからだとしても、今回のハロコンでのパフォーマンスを見ると、ポスト高橋体制への移行はうまく行くだろうという予感がする。

今回の新垣里沙の卒業発表も大きなサプライズではなかった。いや実際には、次にモーニング娘。を卒業するのは道重さゆみなのではないかと思っていたから、「順当」な順番に拍子抜けしたというのはある。でも、高橋愛卒業前後からの新垣里沙の発言と、道重さゆみおよび田中れいなの発言を見ていると、この流れになることは彼女たちの間では既定事項だったのだろうと思える。6期2人の語る将来の構想、さらには「来年」すなわち2012年の構想のなかに、新垣里沙の姿はまったく見えていなかった。


高橋愛は代替可能なヴォーカリストだったし、今回のハロコンではむしろ代替わりして良かった面が多く見られたわけだが、新垣里沙の場合は事情が違ってくる。新垣里沙はバラードは不得意でも、ロックやファンクを歌わせると歴代モーニング娘。の中でもトップ・クラスで、代わりになる人が見当たらない(「新垣里沙のグルーヴ」)。いまぱっと思いついた、彼女がいなくなったらどうなるんだろうと不安に思うものの例:


● 『HOW DO YOU LIKE JAPAN』冒頭の「ヨーヨー」(http://youtu.be/wqVbh3NRAKg?t=48s)。

● 『HOW DO YOU LIKE JAPAN』終わりの「アイ・ライク・トーキョー」(http://youtu.be/wqVbh3NRAKg?t=4m31s)。

● 『涙ッチ』最後のセリフ部分(http://youtu.be/q5C_8Aq4zq0?t=2m25s)。

● 『女心になんとやら』の「オーイェーイェーイェー」(http://youtu.be/x_hRl13MsXk?t=6m10s)。


残念なことに、彼女のこの能力を活かした歌手の需要やニッチはなさそうで、卒業後の彼女はたぶん役者の道を進むことになるのだろう。昨年3月の『リアル・エチュード』での演技を見る限り、新垣里沙は芝居の仕事も器用にこなしていきそうだ。私の興味の範囲からは完全に外れるけれども。


新垣里沙がいなくなった後の、モーニング娘。におけるロックやファンクの担い手はいまだに見えてきていない。そもそも9期・10期はもっと年を取らないとどうしようもない。

とはいえ、もともと重用されてはいなかった人だから、いなくなったときのインパクトも限定的だろう。彼女が存在感を示していたいくつかの曲が、以前のようにかっこよく聞こえなくなるというだけのこと。『ピョコピョコ ウルトラ』のような曲が増えていくならなおさら。ポスト新垣体制の新生モーニング娘。にとっての最大のリスクは、2011年秋ツアーでもすでにそうとう危うかった『HOW DO YOU LIKE JAPAN』を未熟なままやってしまうことだ。

リップ・シンキング/口パクについて

リップ・シンキング/口パクについて一度書いておきたいと思っていたので。

たまたま最近(11月3日)、アメリカの"The X Factor" (歌のタレント・ショウ。American Idolについてのエントリも参照)で、出場者がリップ・シンキングを行っていることが如実にわかる場面が放送されて話題になり、Foxが釈明をする羽目になった(TheWrapの記事)。これはコンテストの審査対象となる歌ではなく、グループで行う余興のようなパフォーマンスなので大した問題ではないし、他の番組(具体的にはオリジナルのX Factor UKやAmerican Idolなど)でもやっている普通の習慣である、という回答である。問題となった箇所は、YouTubeでたとえば"X Factor lip sync"で検索すると出てくるが、たとえばこれ: http://www.youtube.com/watch?v=RnQ5adeyPXE

実はAmerican Idolに関しては、すでに2009年にグループ・パフォーマンスでの口パク問題が指摘され、その後、それなりの修正がなされていた(たとえばこのNYTimesの記事: http://www.nytimes.com/2009/03/26/arts/television/26idol.html)。シーズン1の準優勝者Justin Guariniによる口パク批判を受けて、製作会社のスポークスマンはいったん「リップ・シンクは行っていない」と述べたのだが、すぐ後に「グループ・パフォーマンスに限って、事前に録音されたヴォーカル・トラックに合わせて歌っている」と回答を修正した。いわゆる「被せ」である。その後American Idolは、以前のプロデューサーが戻ってきたこともあって「被せ」をもやめたのだが、The X Factorは兄弟番組のこの経験を無視して余計に反感を買ってしまった感がある。オリジナルの英国のThe X Factorではこの手の操作があっても誰も文句を言わなかったのは、ヨーロッパとアメリカの視聴者意識の違いを思わせて面白い。


これが話題になった理由の1つは、"The X Factor"がアマチュアの歌のスキルを競う番組だったからであって、プロとしての地位を確立したシンガーがテレビ番組やライブ・パフォーマンスで行う口パクが話題になるのは、口パクという芸が派手に失敗したときぐらいだ。有名なものに、2004年のSaturday Night LiveでのAshlee Simpsonの件があった(http://www.youtube.com/watch?v=5RrLAgi_mBY)。録音済みの歌声にうまく合わせられず、妙なダンスで誤魔化しながらステージを去ったばかりか、後に「バンドが間違った曲を演奏した」とおかしな言い訳をした。

こういう派手な失敗はもともとステージ・パフォーマーとしてのスキルが低い人しかやらかさないし、そういう人は生で歌う自信がなくてリップ・シンキングに頼っていたとしても仕方がない、という感覚がある。しかし、2009年のスーパー・ボウルでのJennifer Hudsonの国歌の件は、多くの人をがっかりさせた、かもしれない。2008年に起こった、母兄甥の3人が姉の元夫によって殺されるという悲惨な事件以来、初めて人前に姿を現した彼女のこの熱唱が口パクだった(http://www.youtube.com/watch?v=M851_qHQ03A)。




この件についてはこのABC Newsの記事が興味深い(http://abcnews.go.com/Entertainment/WinterConcert/story?id=6788924&page=1)。スーパー・ボウルほどの重大なイベントとなると、リスク軽減のためにプロデューサーが口パクを要請する理由がわからなくないでもない。NFLがバックアップ・トラックを用意することを義務づけたのは1993年以降のことらしいが、1991年のWhitney Houstonの「伝説的」なパフォーマンスもやはり口パクだった(http://www.youtube.com/watch?v=Z1QmeEdFOSc)。



一方、2011年のスーパー・ボウルでは、生で歌ったChristina Aguileraが歌詞を間違えて、国歌の歌詞を間違えるのはけしからんという批判を浴びた(http://www.youtube.com/watch?v=9ZcN04U-gM4)。




このパフォーマンスは、音をたくさん詰め込む歌い方(英語でこういうのを"run(s)"と呼ぶ)が鬱陶しいし、もともとChristinaを熱狂的に嫌う人が多いというのもあるにしても、上の2つの動画と比べると圧倒的にdislikesの比率が高いのが興味深い。大きなイベントで生で歌うことにはリスクがある、という主張の裏付けになってしまった感がある。


しかし私は、この歌い方があまり好みでないということ込みでも、やっぱりJennifer HudsonやWhitney HoustonのバージョンよりもChristina Aguileraのバージョンの方が「映像としては」好きだ。これを「口パクよりも生歌が好きだ」と言ってしまうと簡単なのだが、その背後にある理由は何なのだろうか。


私の場合は、こういうことに行き着くのだと思う。私はJennifer HudsonやWhitney Houstonの歌に敬意を抱いているのであって、録音済みの音楽に合わせて、あたかも生で歌っているかのように演技をする能力に敬意を抱いているわけではない。だから、これを音声トラックとして聴いた場合の評価はともかく、映像としては、歌っている演技をしているJenniferやWhitneyの姿がマイナスに働いているせいで、全体として好きになれないのである。このMTVの記事(http://www.mtv.com/news/articles/1604041/jennifer-hudson-lipsynched-super-bowl-performance.jhtml)によると、楽屋に戻ったJennifer Hudsonはプロデューサーに"How did I do?"と訊ねたという。この"How"が、「どれほど上手く歌えたか」ではなく、「どれほど上手く歌っている振りができたか」、「どれほど演技のボロを出さずに済んだか」だったということを思うと悲しくなってくる。ああ、あなたも魂を売り渡してしまったのか!



とまで書いておいて何だが、「生で歌っているかのように演技をする能力」は現代の歌手にとっては重要な能力の1つである。なんせミュージック・ビデオの時代だ。さらにこの3人には、劇場映画でそのような演技を行った経験もある。特にJennifer Hudsonは"Dreamgirls"でアカデミー助演女優賞を受賞するなど高い評価を受けた。

Jennifer Hudsonの"Dreamgirls"での"And I am Telling You" (http://www.youtube.com/watch?v=QsiSRSgqE4E)。




ミュージック・ビデオや映画の中で事前に録音した音楽に合わせて歌っている振りをしているのを許容するばかりか、その演技を評価の対象にするのであれば、コンサートやイベントで歌っている振りをする演技を、その演技の質に基づいて評価してもいいのではないだろうか。いったい何が違うというのか?


とまあ挑発的な書き方をしてみた。上で紹介したJennifer HudsonとWhitney Houstonのスーパーボウルでの国歌独唱における演技とは、スーパーボウルという偉大なるイベントにおいて、そのスポーツを生み出したアメリカという国への愛国心で胸いっぱいになりながら、国民的スポーツ大会において自らの歌という才能を世界の観客に向けて披露できる機会に喜び、せいいっぱい歌っています、というような歌手の心情をエミュレートするもの、である。

この演技の技術的側面には、あたかも本当にその場で歌っているかのように口とマイクを動かすというものがある。1991年のWhitney Houstonは大ざっぱだけれども、2009年のJennifer Hudsonはこの面でもかなり洗練されている。Whitney HoustonよりもJennifer Hudsonの演技の方が、口パクであることがわかりにくいから上手い、と言うことができる。この技術を極められたら、受け手が口パクを見抜くのは不可能に近くなるだろう。

これは特に、そのイベントに立ち会ってその歌を「ライブで聴いている」観客に当てはまる。録画済みの大写しの映像を何度も繰り返してチェックできる環境ならともかく、遠くで歌っている歌手の口の動きが声にマッチしているかどうかは、大きな会場にいる観客にはわからない。となれば、その会場で進行しているイベントをその場で成功させるという目的から見れば、口パクにしてリスクを下げた方がずっといいという理屈には一理ある。


ただしこの理屈は、究極的な目的が「イベント」にあって、歌唱はその一要素に過ぎないという前提の下で成り立つことだと思う。スーパーボウルでの国歌独唱は、スーパーボウルというメイン・ディッシュの前菜に過ぎないわけで、フットボールの試合を見たいファンにとっては国歌なんて無難に歌ってもらえばそれでいい。

しかし、観客が歌手の歌唱そのものを見に来るコンサートでは事情が違ってくる。歌手のパフォーマンスが観客の期待を裏切るようなものだったら、観客からの拒絶を受けることもありうる。

近年では、Britney Spearsの2009年のオーストラリアのコンサート・ツアーが話題になった。たとえばこれ: http://articles.cnn.com/2009-11-06/entertainment/britney.spears.australia_1_spears-first-britney-synching?_s=PM:SHOWBIZ)。怒った観客たちが、コンサートが始まってから3曲で会場を出始めたという。問題は口パクだけではなかったようだが、ツアーが始まる前に、ニュー・サウス・ウェールズ州の政治家が、コンサートが口パクで行われることをチケットに明記するよう義務づけるべきではないか、というコメントを出したこととがこの騒ぎの布石となったとも考えられる。

もともとBritney Spearsはこの方面で冷やかされるキャラクターだった、というのはある。これはたしか2008年頃に流出したマイク音源(http://www.youtube.com/watch?v=zfoN0mYD3jA)。



昔から、ワイヤレス・マイクの電波を拾うと人によってはとんでもない歌声が聴けるという話はよくあったけれども、私の知る限り、ばつの悪いマイク音源がこれほど大々的に共有されてしまったのはBritney Spearsが最初で最後だ。

ちなみに私自身は電波を拾うなんてことはやらないが、ネットに転がっているモーニング娘。関連のものはありがたく聴かせてもらっている。道重さゆみのもの、そして最近では生田衣梨奈のものは、何かアヴァンギャルドな音楽を聴いているようで楽しいのだ。私のお気に入りの道重さゆみの『あっぱれ回転ずし!』はいまでもネット上で聴くことができる。ソロ・パートどころかトークでも使わない低めの深い地声が出ているところがなかなかいい。この音域と発声法でソロ曲を歌ってもらえないものか、とつねづね思っている。



なんの話だっけ? そうそう、私は道重さゆみを契機に、自分が口パク完全否定派ではないことに改めて気づかされたのだ。その原因の1つは、私がミュージカル映画好きであるところにあると思う。私はいろんな分野のパフォーミング・アーツを見てきたが、最初の入り口はミュージカル、具体的にはハリウッド・ミュージカルだった。これについてはまたいつか別エントリで書こうと思う。いまはとりあえず、最初から口パク・パフォーマンスとして作られているこの『わ~MERRYピンXmas』は、モーニング娘。のベスト・パフォーマンスの1つであると主張するにとどめておく(http://www.youtube.com/watch?v=HBSBMGeCccs)。





道重さゆみと菅谷梨沙子による『ロボキッス』はハロプロの、で(http://www.youtube.com/watch?v=d8GTlVaRTJU)。




これらを口パクだと非難するのは、上で紹介したJennifer Hudsonの"And I am Telling You"を口パクと非難するのと同じぐらい意味のないことだと思う(と言ったらさすがに言い過ぎですが)。

ハロプロ!TIME - 20111229 新曲MV撮影とディナー・ショー

2011年12月29日の『ハロプロ!TIME』では、モーニング娘。特集として、新曲『ピョコピョコウルトラ』のミュージック・ビデオ撮影が取り上げられた。

この撮影がいつ行われたのか調べてもわからなかったのだが、とにかく道重さゆみのコンディションが上々で、MVでもこのバックステージ映像でも美しい姿が残っている。黄色いひよこの衣装がよく似合っている。

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10期が9期と一緒に盛り上がっているセグメントが異様に楽しかった。全体として正月のハロコンへの期待を高めることに見事に成功していたと思う。


その後に、12月23日に行われた道重さゆみ・田中れいなのディナーショーの紹介。この速報性はすばらしい。

田中れいなと一緒に歌った『彼と一緒にお店がしたい』。

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後ろのほうのサブ・ステージでソロで歌った『My Days for You』。紫色のドレスに着替えている。

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他の人に歌われる前に歌ってしまおう、ということで初披露となった『愛しく苦しいこの夜に』。

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昼の部が終わって収録したと思われる、高揚した精神状態でのトーク。そう、たしかに道重さゆみはあまり歌詞を間違えないという印象がある。

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「クリスマスといえば?」という設問で田中れいなと「ケーキ!」という答えが一致して喜ぶ。

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ごくごく単純に、あのとき2人はバックステージでこんなに興奮していたのか、などと思うといまさらながらワクワクする。このところの『ハロプロ!TIME』は当たりの回が増えてきたように思う。何かコツをつかんだのだろうか。この調子で行ってほしい。

ハロプロ!TIME - 20120105 正月ハロコンと前田憂佳卒業イベント

2012年1月5日の『ハロプロ!TIME』は、10期メンバーに焦点を当てて、1月2日に行われたハロコン初日の内容を紹介した。この速さは素晴らしい。これを見て背中を押され、見に行こうと思った客も少なくないのではなかろうか。ただ残念ながら、特に今年は公演回数が減ったこともあり、東京で残っていた公演は、すでにチケットが完売していた土日の中野だけだった。


道重さゆみと田中れいなが、番組が用意したおみくじを引く。どちらも大吉が出て抱き合う2人。

120105 ハロプロ!-1


道重さゆみは「今年は大きく成長できる!!」、田中れいなは「今年 才能が一気に花開く!!」。

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ちなみに嗣永桃子がウルトラ大吉で、他のメンバーたちは大凶を含むそれなりのものだった。偶然こうなったのか、番組側の仕込みだったのか、どちらがより残酷なのかわからない。


ライブの映像は編集も画質もいまいち。

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その後にスマイレージの前田憂佳卒業イベントの紹介があった。逸材だった。

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オリジナル・メンバー3人で歌っている様子を、ステージ袖で魂を抜かれたような表情で見つめる新メンバーたち。

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2012年1月11日、テレビ・ドラマ『数学女子学園』

2012年1月11日に、道重さゆみと田中れいなを主演格とし、他にも大勢のハロプロ・メンバーが出演するテレビ・ドラマ『数学女子学園』のエピソード1が放映された。

で、見たわけだけれども……ドラマそのものについては基本的にノー・コメントということで。

オープニングの『ピョコピョコ ウルトラ』は、全体的な構成はいまいち好みではないが、オリジナルのミュージック・ビデオにあった2大欠点(衣装の問題と、人数の多さゆえのダンス・ショットでの写りの小ささ)が解消されていて良かった。ハロプロのミュージック・ビデオもこれぐらい躍動感が伝わるものならいいのだが。

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手鏡で背後の様子をうかがう。

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取り巻きにおだてられて「そうね~」。12月の『ヤングタウン』でネタになった「そうね~」はここで練習してきたものだったのか。

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「ここらへんでしっかり締めとかないとね」。

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「あんた私のパンツ見たでしょ」からの「やめて来ないで」。

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スカートの丈を考慮に入れた計算をしている田中れいなを不安げに見つめる。

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転校生がしゃがんでいた可能性を得意気に指摘。この細い悪い目がいい。

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「約束どおりお仕置きね」と言われて「え~」。

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お仕置きされて「あぁ、でもなんか楽しいかも。あたしお色気あるでしょ~」

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最後の付け足し部分での「さゆみ怒ったら超怖いんだからね」。

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こんなものを見てキャプチャなんかしている場合じゃないという気もするんだが、実際にやってみると、これ以外にもキャプチャしがいのあるいい表情はたくさんあった。上のセットは厳選した結果である。

悪そうな細い目をしている顔が好みだということを再認識した。

モーニング娘。新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオ 1/2

数日前に、1月25日に発売されるモーニング娘。の新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオが公開された(http://www.youtube.com/watch?v=481q8FTwxZQ)。



この曲は昨年の12月下旬にラジオで初めて流れ、あちこちでミュージック・ビデオが部分的に紹介され、正月のハロコンでライブ・パフォーマンスが行われた上で、今回、ミュージック・ビデオ全編が公式サイトにアップロードされた。ハロコンの感想で書いたように、初めて曲を聴いたときにはがっかりしたが、ライブ・パフォーマンスを見た時点では、久しぶりのコンサート向きのシングル曲になりうるんではないかと感じた。

基本的にモーニング娘。のシングル曲はコンサートではあまり映えず、B面曲やアルバム曲の中からいいコレオグラフィーが付いて傑作になるものが出てくる、と私は思っている。振り返ると、前作の『彼と一緒にお店がしたい!』は良かったものの大人の事情でB面扱いとなり、『あっぱれ回転ずし!』はミュージック・ビデオも作られなかった鬼っ子で、コンサートで大化けした最後のシングル曲は2010年2月の『女が目立ってなぜイケナイ』にまで遡ることになる。

そんな中、今回の『ピョコピョコ ウルトラ』は曲のコンセプトと実際の作りと振り付けと演者のスキルが調和してうまく行っていると感じた。その印象が刻み込まれたせいだろうか、このミュージック・ビデオもよく出来ている方だと感じる。


推測はしていたけど1月13日の時点で初めて知ったこと: コレオグラファーはラッキィ池田のようだ(http://blog.luckyikeda.com/?eid=1061348)。ハロプロのシングル曲のコレオグラファーは外からはわからないことが多いにせよ、ラッキィ池田が手がけていることが判明しているものはどうも好みでないことが多い。直近ではモベキマスの『ブスにならない哲学』がそうだった。

しかし、この『ピョコピョコ ウルトラ』は緩いコミカルな振り付けが曲にマッチしているし、メンバー全員を動かすダイナミックなフォーメーションがあるし、モーニング娘。生来のこの手のダンスをやるスキルの高さもあって、ハロコンでのパフォーマンスには大きなポテンシャルを感じた。

なおいまさらながら、ラッキィ池田がT-Pistonz+KMCの「メンバー」であることを初めて知った。いま残っている4人のメンバーのうちの、ラジオ番組に出てこない1人がそれなんだな、と。Wikipedia見ても「イン・チキータ」という名前で載っているから、クリックして「ラッキィ池田」に飛ぶまでわからない。



YouTubeのコメントを見ると賛否両論で、「これまでのモーニング娘。からの路線変更」に強い拒否反応を見せる否定派が多く見られる。これについては、私はもともとモーニング娘。のミュージカル的なコレオグラフィーと、『グルグルJUMP』のような狂騒的・熱狂的なパフォーマンスこそが、モーニング娘。を世界的にユニークでアーティスティックにクリエイティブなグループにしていると考えているので、『ピョコピョコ ウルトラ』の路線は、あくまでもそれがうまく行くという前提でだが、大歓迎である。

むしろ昨年の『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』と『Only you』は、変に背伸びをしている感じがしてちょっと気恥ずかしかった。この背伸び感はアイドル、非アイドルを問わず多くのJpopアーティストに感じるのと同質のもので、できればモーニング娘。では見たくない。そうでない地に足がついている感があるから、モーニング娘。を好んで見ているわけなので。


長くなってきたのでエントリを分ける。

モーニング娘。新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオ 2/2

「モーニング娘。新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオ 1/2」の続き。

曲そのものについてはもはやどうこう言う気力を失っているので、それ以外の要素について。

● ライブでも思ったことなのだが、あれほど髪型の被りとかを気にするグループなのに、全員にそっくりの服を着せているのはいったいどういうことなのか。全体のダンスを映す部分では、人数が増えてフォーメーションの横幅が増えたせいもあるのか、個々のメンバーを見分けにくい。比較的大きめに映るショットでも、帽子のせいで私ですら個体認識に時間がかかる。

それだけでなく、この衣装は腰から上が膨らんでいて体の動きが見えにくい。『数学女子学園』のオープニングで道重さゆみと田中れいなが着ている高校生の制服風の衣装はずっと見やすい。

120111 数学女子学園ピョコピョコ


ちなみに今回のハロコンでは、「ロックちゃん」と「ファンキーちゃん」で『ピョコピョコ ウルトラ』の衣装が変わっていて、前者がたぶんMVの本格的なやつ、後者が片方が黄色の上着(?)を羽織ってるだけみたいな軽量級のものだった。MVの衣装に疑問を持った人がいたのだろうか。


● 10期のデビュー作なのに、このミュージック・ビデオではあまり目立っていない。ライブではそんな感じはしなかったんだが、それは単に私が10期メンバーを重点的に見ていたからなのか。ここまで人数が増えると、各メンバーの映る時間のシェアが深刻な問題になってくる。グループ内のポジションが上がってきた道重さゆみのファンとしては嬉しいことなのだけれども、モーニング娘。というグループのファンとしては、やっぱりこのやり方は問題含みだなと思ってしまう。


● 道重さゆみは、さすが昨年春の時点でも堂々と『レインボーピンク』をやっていただけあって、幼くコミカルな雰囲気の中にあってそんなに違和感がない、と思う。それにしてもこんなにパートがあると困惑してしまう。モーニング娘。を知るまでは、こういうのを「パート」だと思ったことなどなかったが。


1:01「三日坊主」

『ピョコピョコ ウルトラ』0101「三日坊主」


1:25「女の子」

『ピョコピョコ ウルトラ』0125「女の子」


2:04「笑わないで」。

『ピョコピョコ ウルトラ』 0204「笑わないで」


2:58「真夜中の」

『ピョコピョコ ウルトラ』 0258「真夜中の」


3:15「女の子」

『ピョコピョコ ウルトラ』0315「女の子」

4:34「惚れちゃっても」

『ピョコピョコ ウルトラ』 0434「惚れちゃっても」

ちなみに私が行ったハロコンではauto-tuneしているせいか「被せ」が強くてほとんど口パク状態だった。これが仕様なのか、風邪を引いているがゆえの緊急措置だったのかは不明。

スマイレージ新曲『チョトマテクダサイ!』のミュージック・ビデオ

ハロコンの感想で「幻惑させられた」と書いたスマイレージの新曲『チョトマテクダサイ!』のミュージック・ビデオが公開された(http://www.youtube.com/watch?v=OVwsVKzgR_Y)。



曲そのものがハロコンで初披露。前作『プリーズ ミニスカ ポストウーマン』が前田憂佳の誕生日にあわせて2011年12月28日にリリースされたばかりで、この『チョトマテクダサイ!』は2012年2月1日発売予定と、過密なリリース・スケジュールになっている。

前田憂佳が抜けた6人体制の初めての曲だ。ライブではファルセットの部分を誰もまともに歌えていなかったりしたけれども、新しいスマイレージの出発を告げる印象的なナンバーになっていたと思う。


スマイレージのメジャー・デビュー後のシングル曲と、メディア上での表れ方は、がに股ダンスをさせられたり「整い前田」と言わされたりして苦しむ彼女たちに同情する、というコンテンツだった。私のようなカジュアルなファンにとっては、この表の顔には、インディーズ時代の曲やB面曲やアルバム曲を歌うときのヴォーカル・グループとしてのスマイレージがより魅力的に見える、という効用があった。また熱心なスマイレージ・ファンは、メンバーたちが足掻いている姿を見て、思い入れをいっそう強めたことだろう。


この売り出し戦略がバックファイアして、小川紗季だけでなく前田憂佳までもが抜けてしまったわけだが、入れ替わりに入ってきた新メンバーたちは、スマイレージがどんなことをやらされているかを承知の上でノリノリで入ってきた人たちだ。これによって上に書いたスマイレージの二面性はなくなるのではないか、という予感がする。今回の『チョトマテクダサイ!』には変な振りも変な顔もあるけれども、オリジナル・メンバーの2人を含めて真っ正面からのパフォーマンスを見せている。

これがちゃんと成立しているのは、新メンバーたちのパーソナリティに加えて、竹内朱莉と田村芽実のスキルのおかげだ。この2人はミュージカルのセンスを持っていて、コミカルな振り付けでもシリアスなダンスとして自分のものにする術を身につけている。


振り返ると、直近の『有頂天LOVE』、『タチアガール』、『プリーズ ミニスカ ポストウーマン!』の3曲は、あたかも前田憂佳に「配慮」しているかのような、メジャー・デビュー後のスマイレージには珍しい「普通の曲」曲だった。彼女が抜けると同時におふざけ路線の『チョトマテクダサイ!』に戻ったのは示唆的である。

たぶん新しいスマイレージは、『あすはデートなのに、今すぐ声が聞きたい』は以前ほど上手く歌えないが、『○○ がんばらなくてもええねんで!!』は以前よりも自然にこなせるグループになるのだろう。


この新しいスマイレージはモーニング娘。と競合しかねない。それぞれのグループには違うタイプの曲を与え、異なるプロモーションを行っていくはずだとしても、根っこのところでは重なる部分が大きくなるのではないか、と、ハロコンの特に新メンバーをフィーチャーした演目を見て感じた。

これは基本的に私の好みの方向性だから別に不満はない。ただ、この2つを差別化したいという欲求に迫られた事務所が、無理に極端な色づけをしようとするんじゃないか、というのがいまの一番の心配事だ。


ミュージック・ビデオそのものについて一点だけ。ダンスを映すショットでの手持ちカメラや、カメラの移動の仕方にしてある工夫が、ハロプロのミュージック・ビデオにしては珍しくいい効果を上げていると思った。これけっこう傑作のような気がする。
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