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『ケータイ刑事 THE MOVIE3 モーニング娘。救出大作戦!~パンドラの箱の秘密』

モーニング娘。が出演している『ケータイ刑事 THE MOVIE3 モーニング娘。救出大作戦!~パンドラの箱の秘密』を見てきた。モーニング娘。の出演時間は短かったが、ライブ映像は非常に良かった。以下、ネタバレを含むので、今後見る予定がある人はスキップすることをお勧めする。

池袋テアトルダイヤに飾られていたサイン入りポスター。

ケータイ刑事-6


平日の夕方の池袋テアトルダイヤで、観客は私を含めて5人。私はこれまでにたくさんの映画を見てきたから、これを史上最低の映画だと言う気はない。ただ、宍戸錠や大杉漣は晩節を汚しているとしか言いようがないな。


モーニング娘。は昨年の5月16日に本作の撮影に参加したことがわかっている(この日の道重さゆみのブログ・エントリ)。2010年春のコンサート・ツアー『ピカッピカッ』は5月5日に千秋楽を迎えており、ツアーを終えたばかりの時期だった。本作のメインとなるプロットはツアー中のモーニング娘。が誘拐されるというもので、『ピカッピカッ』でのライブ・パフォーマンスの映像が冒頭の『女が目立って なぜイケナイ』と最後の『涙ッチ』の2回出てくる。たぶん中野サンプラザの公演に実際にカメラを入れて撮影しているが、追加撮影も行っているようだ。映画のDVDが出たときに確認してみよう。

実際の公演を撮影したのであれ、追加撮影を行ったのであれ、ライブ・パフォーマンスの映像はきわめて満足できるものだった。これについては、単純に時間が短いという問題を除けば、そこらの凡庸なコンサート映画のレベルを超えた内容になっている。『女が目立って なぜイケナイ』での引いたカメラによる長回しに象徴されるように、ハロプロのライブDVDとは違って、普通の映画の作法に近い編集が行われていて迫力がある。引きの映像を家庭用のテレビで見たときにどうなるかはわからないが。

『女が目立って なぜイケナイ』の引きの映像はけっこう時間の長いショットで、臨場感があって素晴らしい。これならいまのモーニング娘。のパフォーマンスを初めて見る人にもその魅力が伝わりそうだ。

ケータイ刑事-1


『涙ッチ』の「優しくなって許し合って」の部分でメンバーは中央に集まっているが、実際のコンサートでは舞台いっぱいに広がっていたはずなので、ここを含めてかなりの部分または全体が追加撮影なのではないかと思っている。個々のメンバーを追うカメラ・ワークが特に良い。

ケータイ刑事-2


もう一つ、簡単に脱出できそうな部屋に幽閉されているモーニング娘。が、その日の夜の公演に向けて『女が目立って なぜイケナイ』の練習をしているというシーンがある。撮影の時点ではこれが最新曲だったので(次の『青春コレクション』は6月9日リリース)、この曲を前面に押し出すのはしかたがないが、どうせなら『3,2,1 BREAKIN' OUT』にしたり(脱出に掛けて)、ストーリーの流れの中で皮肉をきかせて『元気ピカッピカッ!』にしたりしても面白かったんではないかと思った。あそこは楽しい曲を笑顔でやっているところを見せる方がよかった。が、まあ映画全体がそういうレベルのものじゃないんで。


以下、BS-TBSの宣伝番組で紹介されたシーンをいくつか。

ケータイ刑事が舞台袖で警護をしている。現実の世界では、あの位置(といってももちろんステージ下だが)には黒い服を着た怖い顔のおじさんが立っており、誘拐犯ではなく観客を警戒している。このあたりの客はもっと密集した状態で絶叫しながらジャンプしている。あと、このエリア(左前方)ではオレンジのライト・スティックの密度が高かった。亀井絵里がいない次の春公演ではどうなるのだろうか。

ケータイ刑事-3


コンサートを終えたモーニング娘。をホテルまで警備する。「よろしくお願いします」という高橋愛のセリフに続いて、全員が「よろしくお願いします」と言う。大根演技だが、相対的にはまともに見える。普通、アイドル映画に出てくるアイドルは大根だけれども、本作でのモーニング娘。は最もリアリティのある登場人物に見えると言っていい。これはまったく予想していなかった効果だ。

ケータイ刑事-4


BS-TBSの番組での田中れいなの発言によれば一番の見所であるショット。バスの中で、前の席に座っていた亀井絵里と新垣里沙が手をつないだのを受けて、道重さゆみが「つなごう、あたしたちも」と言い、田中れいなが「うん」と答えて手をつなぐ。

ケータイ刑事-5


たしかに田中れいなが言うように、コンサートのシーン以外のドラマ部分では、ここが一番の見所だったかもしれない。2人が手をつないだ瞬間に、後ろの席に座っているリンリンがニヤッとしたように見えたのは気のせいか。

このあとモーニング娘。は誘拐され、前述の、囚われの身にありながら律儀に練習しているシーンまで出番がない。各人に短いセリフがあり、ジュンジュンが中国語を喋る。このシーンでよくわからなかったのが、窓に沿わせて張られている黄色いテープ。これって「Keep Out」のテープだと思うんだが、この部屋を脱出できないことのメタファーとして使われているのだろうか?

誘拐犯と対峙するときも事務所内の序列を守って並ぶモーニング娘。たち。着替えを持ってきていないので、誘拐されたときと同じ服を着ている。

ケータイ刑事-8


その後、『涙ッチ』がけっこう長い時間映されて出番は終わり。


チケットを買ったらサイン入り写真を渡された。

ケータイ刑事-7


池袋テアトルダイヤの2/4付のツイート2/22付のツイートから判断するに、2月4日で締め切った「特典付き前売り券」の特典が余りまくったようだ。資本主義は健全に機能することもあるな、と思った。
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2011年3月3日、「リアルエチュード みんなの家 Girl's STAGE」

2011年3月3日、青山円形劇場で行われた「リアルエチュード みんなの家 Girl's STAGE」という舞台を見に行ってきた。出演者は、昼の部は新垣里沙、道重さゆみ、光井愛佳、松尾伴内、夜の部は新垣里沙、道重さゆみ、川麻世。

役者のトレーニングとして行われる「エチュード」を実際にステージ上でやってみせるという企画。昨年末に高橋愛と新垣里沙がやった舞台を見た道重さゆみが、その場で自分もステージにあがりたかった、などと興奮気味にラジオで話していたのが印象深かったので、万難を排して昼・夜ともに行ってみた次第。

これは実に複雑な気持ちになる演し物だった。率直に言えば、これはアイドルのファン・クラブ・イベントに毛が生えたようなものである。そのようなイベントとしてはとても楽しめたのだけれども、道重さゆみひいてはモーニング娘。のファンとしては、もっと外の世界に開かれた「いい仕事」をやってほしいなとも感じるのだ。たとえば写真集の販促握手会は、物を売るためのダイレクトな営業活動だから問題ないし、ファン・クラブのバス・ツアーなんかは、ファンとの関係を強化するというはっきりとした目的に沿って行われるわけで問題ないのだが、この「リアルエチュード みんなの家 Girl's STAGE」という演し物はその点での位置づけが中途半端で居心地が悪かった。


とはいえ、この企画のプロデューサーと、実際に舞台に上って進行役を務めるディレクターの割り切り方には好感が持てた。たとえばモーニング娘。のファン・クラブのハワイ・ツアーにたとえるとすると、プロデューサーは旅行会社の企画担当者、ディレクターはツアーの添乗員のようなもので、ハワイ・ツアーにアーティスティックな価値を付加しようなどという野望を抱く企画担当者や添乗員がいるわけがないのと同じように、彼らはこの舞台にも何の幻想も抱いていない。これはファンとしては気持ちがいいし、安心ができる態度である。

かつての私は、アイドル的な女優に映画監督が「試練」を与えるタイプの映画を喜んで見ていたものだが、いざ「こっちの側」に立ってみると、お客さんとして丁寧に扱って、傷を付けずに返してくださいね、間違ってもこれにかこつけて何か自己主張をしようとは思わないでくださいね、という心情にならざるをえない。その意味で、『ケータイ刑事THE MOVIE 3』はモーニング娘。にとっては非常に良い映画だった(主演女優3人にとってはどうだったかわからないけど)。この「リアルエチュード」も本質的には良い企画だが、後述するようにその浅さゆえに事故につながりかねない危うさもあった。

というようなことをいろいろと考える契機になったという意味で、これはとても刺激的なイベントではあったのである。


ディレクターがあらかじめテーマを設定し(今回のテーマは前回と同じ「衝突」で、夜の部では「嘘」というサブテーマが追加された)、出演者はそれに沿ったパーソナルなエピソードを語る。ディレクターはその語りをガイドしながら、7分前後を目安に行われるスケッチの大まかなストーリーを作っていく。語り手はそのストーリーの中で本人を演じ、他の出演者はそこに登場する他の人物を演じる。ストーリーの概要と配役が決まったら、出演者たちはいったん退場し、15分とか30分とかの短い時間で打ち合わせをしただけで、実際にそれを演じる。他者からの評価やフィードバックが行われないという点で、これはアイドルのイベントでありがちな「お題を与えられてのショート・コント」と似たようなものになる。ただし、ゲストとして呼ばれる人たちの多くが商業演劇のノン・プロパーの、しかしそこそこ経験を積んだ役者なので、彼らが共演するスケッチではその方面の色が付く。


新垣里沙と道重さゆみの振る舞い方は私が予想していた通りのものだった。新垣里沙はいい意味でも悪い意味でも器用で、演出家が望むであろうことをそれなりの水準でやれている。この器用さと、そこから帰結する凡庸さは、モーニング娘。内のシンガーとしての新垣里沙にとっては非常に大きな武器だ。

一方、道重さゆみは、テレビのバラエティ番組に出演しているような感覚で演技に臨んでいるように感じられた。観客の前で即興で何かをする、となったときに、こういう形での表現を行うように回路ができあがっている。これはまた、自意識の強さとか恥ずかしがり屋といった彼女の性格ともマッチする方向性だ。

必然的に、彼女の演技はリアリティ指向になる。新垣と光井の演技が、自分がどこかで見た、世の中に一般に存在する「演技」をエミュレートするものになるのとは異なり(ちなみに両者とも悪くなかった。いまさらだけれども、さすがモーニング娘。の底力だな、などと思ってしまった)、道重さゆみの演技は現実を模倣しようとするもの、というか、リアリティ・ショウにおける出演者のように振るまおうとするものだった。

道重さゆみが松尾伴内のストーリーで演じたpassive-aggressiveなガールフレンドには恐ろしいほどの現実味があって怖かった。新垣里沙からこれは普段の印象からはかけ離れた役だったと言われたとき、道重さゆみは「藤本美貴の気持ちが分かった」、「藤本美貴のことを思って演じた」という趣旨のことを述べたけれども、彼女にはほんとうにこういう一面があるのだろう、と私は勝手に思っている。実際、本人が主役となった、姉との衝突を巡るストーリーや父親との衝突のエピソードでも、そこに登場する自分を、これと似たキャラクターとして演じていた。ファンとしての勝手な想像をさらに続けるならば、久住小春との衝突のときも、ジュンジュンとの衝突とのときもこうだったのではないだろうか。そのような想像を広げさせてくれるような力が道重さゆみの演技にはあった。これは彼女が演技者として新垣や光井よりも「上手だ」ということではなく、方向性に違いがある、ということだ。


演技、あるいは、ひとが人前あるいはカメラの前でどう振る舞うかという話について。私は主に映画を通じていろんな演技を見てきたけれども、2000年以降の欧米のリアリティ・ショウにハマってから見方がかなり変わった。リアリティ・ショウがどれほどのリアリティを映し出しているかという議論はあるとしても、人間が演技としてでなく自然に振る舞っている様子がテレビの画面に映し出され、それが娯楽的な鑑賞の対象になる、という観念が欧米で急速に発展したことの意義は非常に大きかったと思う。これについてはいつか別の機会にもう少し説明したいと思うのだが、そもそも日本的なアイドルのあり方を欧米人に説明するときには、彼らは「リアリティ・スター」であると説明すると理解してもらいやすい。その意味で、アイドルとリアリティ・ショウはもともと近い位置にある。そして、日本のアイドルというジャンルは、ポスト・リアリティ・ショウの作劇や演技の金脈なのではないか、と思ったりするのだ。


そういう話とはまったく別に、ファンとして楽しめるポイントも随所にあった。道重ファンとしてやはり一番興味深かったのは、夜の部で最後に行われた、亀井絵里とのすれ違いと和解の話である。この話自体は彼女がラジオ番組『今夜もうさちゃんピース』で語り、後に亀井絵里本人がゲストとして来たときにも改めて語り合ったものなので、別に目新しいことはないのだけれども、ドキドキしたのはこの亀井を新垣里沙が演じることになったことだ。

道重と新垣の間にあった、亀井絵里の第一ガールフレンドとしての地位を巡る競争は、亀井の卒業によって棚上げにされていたが、今回の舞台の上で道重が一方的に勝ち名乗りを上げ、新垣はそれに屈服せざるをえなかった。今回、新垣里沙は、道重と亀井が同期という特殊な絆によって結ばれた心の親友だった、というストーリーを追認するばかりか、舞台上でよりにもよってその亀井の役を演じさせられ、亀井の立場から道重の姿を見て、さらにはそれを見た亀井の心の動きを想像させられた。やっつけ仕事をやっているディレクターは、無知から来る善意でこのストーリーを採用し、陳腐な意味づけを行って、何の疑問も持たずに相手役に新垣里沙を指名した。とまあ、そういうドラマが舞台上で進行しているように見えたのである。

自分が主役のエモーショナルなエピソードを自分で演じるという危険なことをやらせることがそもそも間違いだ、と言うことも可能。ロール・プレイングの監督者は、それをやる人間についての情報をそれなりに持っておかなくてはいけないという話に帰着させることも可能。観客として、こんなスリリングなtrain wreckを見ることが幸運だったと言うことも可能。新垣里沙を主人公とする皮肉で残酷な物語を想像して涙するのもあり。これを道重さゆみが意図的に行ったと想像して背筋が寒くなる思いをするのも可能(さすがに意図してのことではないと思うけど)。もちろん、私の妄想として片付けるのも可能。


アドリブが苦手であるとつねに公言している道重さゆみが、このような即興劇にどう対応するのかが楽しみだったのだけれども、結果を見れば余裕をもってこなしていたと思う。この日の1回目と2回目のあいだに書かれたブログはこちら(http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/555984259)。この人は相変わらず自分の緊張を隠すのに長けている。ただ、実は今回の舞台は彼女にとってそれほどの「アウェイの場」ではなかったのかな、という気もする。彼女が「正解の範囲があらかじめほぼ決まっている状態で投げかけられる問いに対する答えを返すこと」を得意としていないことはよくわかる。知識不足のせいで、その正解の範囲がわからないでいる状況や、自分がそれをわかっていないということを意識していて口を開けられないでいる状況をときどき見るからだ。じかし今回の舞台にはそのような縛りがなかったし、自分のギャグを温かく受け入れてくれる観客がいた。

松尾伴内のストーリーで、トイレに入った彼女が、洗った手を服で拭きながら出てくるというギャグを思いつき、ああいう形で実行したのは凄いことだと思う。いまのモーニング娘。であれを成立させられる人は他にいないだろう。しかし、これが「外の世界」で成立しないのもまた確実だ。「私はかわいい」ネタはそろそろ外の世界で諒解されるようになってきているけれども、その一般化された形である、このように突き抜けた批評性というか自己の客観化というか、そういうあり方が世界に理解される日は来るのだろうか。

もちろんこれは「演技」とか「エチュード」とかとは関係ない枝葉末節であり、むしろ夾雑物だ。しかし、こういう場で目をつけられると、チョコレートとタイアップしたミニドラマとかに起用されてしまいかねない。道重さゆみのファンとしては、この系統・人脈の仕事からは距離をおいてほしいと願うばかりである。

青山円形劇場

美女学 - 20110303

2月24日の『美女学』は、9期メンバーの初レコーディングの模様を紹介するセグメントがあったが、道重さゆみが出なかったのでスキップ。極端な音痴はいないが、上手な人もいない。ヴォーカル面での即戦力を採ろうとしなかったのは明らかだ。

3月3日の『美女学』の9期メンバーのセグメントでは、新曲のミュージック・ビデオ撮影に向けてのダンス・レッスンの模様が紹介された。

9期メンバーが練習をしているところに先輩たちが合流してくる。たぶんこれは2月18日のことで、道重さゆみは高橋愛と一緒に「ヤングタウン」の収録を終えてこちらに来ている(この日のブログ・エントリはこれ: http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/552415939)。

110303 美女学-1


この翌日の2月19日は、この『美女学』でも紹介されたファンクラブ・イベントの最終日だった。そして翌々日の2月20日がミュージック・ビデオの撮影日。撮影終了後、道重は一人で『ロンドンハーツ』の収録に向かった(この日のブログ・エントリ: http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/552995528)。よくもまあこんなスケジュールで動けるものだと思う。

9人揃っての練習。道重さゆみはうさぎの絵が入ったトレーナーにピンクのジャージ。田中れいなはやっぱりドクロ好き。

110303 美女学-2


新曲の『まじですかスカ!』は3月23日発売予定で、B面曲の『もっと愛してほしいの』とともにすでにラジオで流されている。現時点ではあまりぴんと来ないけれども、今回のダンス・レッスンの風景を見ていて、春ツアーが楽しみになってきた。


東北地方太平洋沖地震を経て

2011年3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震は東北地方を中心に大きなダメージをもたらした。東京在住の私は、何もなかったわけではないけれども、被災者の人たちと比べれば無傷だったと言っていい。

あれから3日が過ぎ、被害の規模が徐々に明らかになっていくだけでなく、頻繁な余震、原子力発電所の事故、広域で行われる計画停電など、震源地からかなり離れた関東地方の住人にも心理的ストレスを与える出来事が継続的に起こっているなかで改めて思うのは、これが直接的な被害を受けなかった広範囲の人々を巻き込むエモーショナルな事件だということだ。

地震の翌日の3月12日に、Berryz工房は仙台の「仙台イズミティ21」での公演を予定していた。当然ながらこれは中止になった(なお、仙台市のサイトによると、イズミティ21は地震のためにホールの天井が一部落下したとのこと)。

いまの私の関心事は、3月19日に座間で予定されているモーニング娘。の春ツアーの初日公演が開催されるのか、そもそも春ツアーそのものがどれほど行われるのかということだ。モーニング娘。にとってのビジネス上の判断とか、どう振る舞えば政治的に正しいのかとか、そういうこと以上に、モーニング娘。にそのようなコンサートを成立させられる能力があるのか、が興味深い。

率直に言うと、あの地震が発生して以来、モーニング娘。のことを考えた時間はそれほど長くなかったわけだけれども、最初にモーニング娘。に思いをはせたきっかけはこんなことだった。これまでよく「戦火の下でも劇場の灯りは消えませんでした」みたいな話が美談として語られるのを聞いたけれども、仮に3月19日に座間でコンサートが開かれるとして、そのときにモーニング娘。のメンバーたちがどう振る舞えばいいのかを考えると、これがどれほど心理的に難しいことなのかが想像できる。

これがたとえばスポーツだったら、被災者を悼む儀式をやった後に、シリアスな表情でボールを蹴ったりしていてもそれほど問題はない。でもモーニング娘。の場合はシリアスな顔で「スカスカビートは好きでスカ」などと歌うわけにはいかない。

彼女たちはパフォーマーとしてはベテランであっても、まだ若い人間だし、9期メンバーはまだ「こども」以外のなにものでもない。そんな人たちが、一般的な生活人として体験するであろう感情的ストレスに加えて、「この時期にコンサートを開く」という社会的文脈から来るストレスを抱えたまま、満面の笑みを浮かべながら「日本の元気はどうなりまスカ」などと歌えるのだろうか?


そういうことを考えていると、私がモーニング娘。のコンサートに見ている魅力の性質が改めてわかってきた。モーニング娘。のコンサートにはどこか honest なものがあるのだ。「正直」よりも「真実」、「誠実」などの訳語がふさわしい honest である。彼女たちが「どんな時でもポジティブでめっちゃキラキラ花咲かそう」と歌う場合、それは徹底的に真実であるように聞こえなくてはならない。

モーニング娘。の honesty は、地震が与えた心理的打撃を癒す恰好の手段であることは間違いない。でも彼女たちはそれを地震から1週間後という時期に実践できるのか。また、そこに集まる観客たちはその honesty を感じ取って盛り上がれるのか。



なお道重さゆみの土曜日のラジオ番組「今夜もうさちゃんピース」は録音済みの音源がそのまま流されたが、新垣里沙が来ていた「ヤングタウン」は放送中止となった。どちらも前の週に収録されたものだと思われる。

彼女は3月11日以降も毎日ブログを書いている(当日深夜のエントリ: http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/559059808)。絵文字と写真を使わず、シリアスな文体で、慎重に言葉を選んでいるという印象がある。贔屓目も入っているだろうが、やはりメディア対応がほんとうに上手だと思う。

3月19日の初日に向けてのリハーサルを続けている、というメッセージを伝えてはいるが、これを書いている3月14日深夜の時点では福島の原子力発電所のトラブルが続いており、素人目には、開催は非常に難しいと感じる。

3月のコンサートは中止

前のエントリで、3月19日に座間から始まるモーニング娘。の春ツアーが果たして開催されるのだろうか、と書いたが、公式サイトの3月16日付のニュースで、3月19日と20日の座間市、26日の刈谷市での公演が中止されることが発表された。

さすがに原子力発電所が大事故を起こして放射性物質が関東に飛んでくるかもしれない、というときに遠出するのは怖いし、そもそも自宅から会場までの交通が確保されるかどうかも定かではないので、中止になってほっとしている。ということは、開催ということになっていたら、たぶん私は行っていたのだろう。

この後の4月3日の大宮も無理だとしたら、4月9日の滋賀が初日になるのかもしれない。そのときに東海道新幹線がスムーズに動いていることを期待しよう。もちろんそれ以前に、原発の状況が安定していることを。


ちなみに3月23日リリース予定だった新曲「まじですかスカ!」も発売延期。それ以上に重大なのは、3月30日リリース予定だった吉川友のデビュー・シングルも延期されたということだ。そこまでの発売記念イベントも中止になっており、要するにデビューそのものが延期になったということを意味している。この逆境をなんとかうまく切り抜けてもらいたいものだが、どうなるか。それで思い出したが、私は恵比寿でのプレデビュー・イベントに行ったときにこのCDを予約していたんだった。大昔のことのように思える。

ハロプロ関連に限らず、さまざまなイベントが、開催が物理的に不可能なわけでもないのに「自粛」され、節電の必要がないと思われる時間帯でも街のお店の照明が落とされていたりするのを見るにつけ、「劇場の灯り」をともし続けることの難しさを痛感する。

美女学 - 20110310

3月10日の『美女学』の9期メンバーのセグメントでは、新曲『まじですかスカ!』のPV撮影が取り上げられた。

9期メンバーの個別の撮影が終わった後に、全員揃っての撮影のために5、6期メンバーたちがスタジオ入りしてくる。このスクリーンショットは新垣里沙の顔が面白かったので。メイキング・ビデオのカメラのために表情を作っているのだろう。

110310 美女学-1


一番右が道重さゆみ。今回は田中れいなと2人で前列に出てくることが多いようだ。それにしても見ている方が不安になるぐらいに脚が細い。

110310 美女学-2


これはPVの1ショット。コンディションを整えてきている。

110310 美女学-3


『まじですかスカ!』のPVが部分的にではあれ、これほどの長さで紹介されたのはこれが初めてだった。第一印象は、けっこう頑張ってるなというもの。ライブでは特に間奏部分でのダンスが難しそうだけれども、PVとしては、若いメンバーが入ってきて初めての作品という解説付きで一般人に見せて別に恥ずかしくない内容になっていそうだ。

ただ、今回は画質の粗さ、特に色合いの問題のせいなのか、一部のメンバーの容姿にギリギリ感があるように思えた。昨年の『あっぱれ回転ずし!』の項で書いたように、モーニング娘。の旧メンバーたちはそろそろこういうのがキツい年齢に差し掛かっているが、『あっぱれ回転ずし!』にコミカル路線という逃げ道があったのに対し、こちらは正面からの前向きソングだから難しい面があるかもしれない。

中止になった公演の告知が入っているこのスクリーンショットも記念として紹介しておこう。これは現在公式サイトに使われている、オフィシャルなアーティスト写真である。2つの異なるグループが一緒に写っていると言われれば信じてしまいそうなこの写真のなかで、道重さゆみだけがどちらに属しうる容姿をしている。生田衣梨奈もなんか奇妙だが、これはまた別のトピックだ。

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美女学 - 20110317

3月17日の『美女学』の9期メンバーのセグメントでは、春ツアーのリハーサルの様子が紹介された。本来ならば3月19日の初日に向けての期待を煽る重要な回だったが、地震のせいで少なくとも3月中のコンサートはすべてキャンセルされたので宙に浮いた形になった。セグメントの終わり方を見るに、地震の発生後に手を入れているようなので、その影響もあるのかもしれない。

9期メンバーだけのレッスン風景が紹介された後に、1週間後の9人全員揃ってのレッスン。『まじですかスカ!』のB面曲『もっと愛してほしいの』の振りを付けている。左から譜久村、新垣、高橋、鈴木、鞘師、道重、田中、生田、光井。髪を黒くしてマスクをつけている新垣里沙が見分けにくい。彼女がしばしば「間違った」髪型やメーキャップをしてしまう理由の1つがここにあるのかもしれない。

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ここに来て鈴木香音から生田衣梨奈に焦点がシフトした。一人だけうまく動けないため、怒られている様子。その両脇で神妙な顔をしている鞘師と道重。

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ここでは『友』のレッスンを取り上げた回から一転して、「スタッフはバカ」の演出が行われている。このダンス教師は、ここ数年、モーニング娘。のツアー・コレオグラファーとしてクレジットされている木下菜津子という人。

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ちなみに3月3日の回で紹介された、『まじですかスカ!』のコレオグラファーはYOKOという人で、こちらは(私の勘違いでなければたぶん)℃-uteのツアー・コレオグラファーをやっている。『まじですかスカ!』で、左手を前に差し出して、右手を後ろから前に振る動作なんかはたしかに℃-uteっぽい。

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私の理解している範囲では、シングル曲のダンスは、PV撮影の時点で付けられたものがコンサートでも手直しして使われる。一方、PVが作られないB面曲やアルバム曲はコンサート・ツアーのリハーサルの時点で振りが付けられる。だから、個々のシングル曲の振りは誰が付けたのかわからなくても、B面曲とアルバム曲に関してはツアー・コレオグラファーとしてクレジットされている人がやったと考えて間違いなさそうだ。

ここ一連の『美女学』で取り上げられた楽曲でいうと、シングル曲の『まじですかスカ!』をYOKOがやり、B面曲の『友』と『もっと愛してほしいの』を木下菜津子がやっているということで、まあ整合性はある。このトピックは興味深いので、エントリを分けて書くことにしよう。



ここに来て真野恵里菜の手相鑑定企画が少し面白くなった。というか、よくここまであれだけ無内容なものを引っ張ったものだ。真野恵里菜がこれまで培ったスキルを使って、久住小春、森咲樹、吉川友の手相を鑑定するという企画。

110317 美女学-5


吉川友は3月30日のソロ・デビューに向けてのプロモーションの意味合いがあったが、これも地震のせいでスケジュールが変わって中途半端になった。久住小春はエッセイ『17歳の転職』、森咲樹は4月8日からの舞台『あるジーサンに線香を』のプロモーション。

セット、照明、編集、サウンドなど、いろんな要素がB級感を漂わせているセグメントで、出演者はちょっと気の毒だった。久住小春は肉が付いてふっくらとしており、『17歳の転職』を読んだいまは、まず第一に「体調が良くなったんだろうな、よかったな」、と思うわけだが、ドリームモーニング娘。での活動にはどう影響するのだろうか。

モーニング娘。のコレオグラファー

私はモーニング娘。という趣味に関しては表面的な印象批評に徹したいという気持ちがあるので、こういう「裏方」の話はあまり掘り下げたくないし、実際に掘り下げていないので、以下は話半分に聞いてもらいたい。

2011年3月17日の『美女学』についてのエントリで、9期メンバーのダンス・レッスンを紹介するセグメントに出てきたコレオグラファーについて書いた。モーニング娘。のダンスがどのように振り付けられ、リハーサルがどのように行われているかは興味深いトピックだが、メンバーのラジオ番組などでのトークから断片的な情報が得られるていどで、細かいことはあまりわからない。だからこの手の映像は貴重である。ちなみに「昔」のモーニング娘。はともかく、私が興味を持っている「高橋体制」以降のダンスについては、私の知る範囲ではほんとに情報が少ない。

いま「高橋体制」と書いたが、モーニング娘。のライブDVDを遡って見ていくと、私がハマった2010年のコンサートにある特性は、2008年秋の『リゾナントLIVE』から始まったように感じられる。高橋愛がリーダーになって初めてのツアーは2007年秋の『ボン キュッ! ボン キュッ! BOMB』だから、私の好きな範囲を「高橋体制」と呼ぶのは正確ではない。1年間の誤差があるのだ。2008年春の『シングル大全集』は非常に過酷なツアーで、それを乗り越えたメンバーたちは一皮むけたと語られることがあるが、それだけでは説明できない変化が『リゾナントLIVE』にはあるように思える。

でまあ、実はそれは今回の『美女学』に出てきた木下菜津子というコレオグラファーなんじゃないか、と思っているわけだ。

ライブDVDの最後に流れるクレジットから、コレオグラフィー関連を書き留めておく。

2010年秋 『ライバル・サバイバル』
Tour Choreographer NATSUKO KINOSHITA
Assistant Choreographer MIKA USHIROKAWA

2010年春 『ピカッピカッ』
Tour Choreographer NATSUKO KINOSHITA
Assistant Choreographer ONECO, MIKA USHIROKAWA

2009年秋 『ナインスマイル』
Tour Choreographer NATSUKO KINOSHITA
Assistant Choreographer ONECO

2009年秋『よみうりランドEAST LIVE』
Tour Choreographer NATSUKO KINOSHITA

2009年春 『プラチナ9 DISCO』
Choreographer NATSUKO KINOSHITA, SHE
Assistant Choreographer ONECO

2008年秋 『リゾナントLIVE』
Choreographer NATSUKO KINOSHITA, YOSHIKO
Assistant Choreographer ONECO

2008年春 『シングル大全集』
Choreographer YOSHIKO, SHE, NATSUKO KINOSHITA
Assistant Choreographer YORI, MIYUKI, ONECO, COCO

2007年秋 『ボン キュッ! ボン キュッ! BOMB』
Tour Choreographer MAKI MITSUBACHI (JOY-NT), SHU-110 (JOY NT)
Assistant Tour Choreographer NAOKO TASHIRO (JOY-NT)

2007年春 『SEXY 8ビート』
クレジットなし(何度も確認したが、コレオグラフィー関連は載ってない)

2006年秋 『踊れモーニングカレー』
Tour Choreographer MAKI MITSUBACHI (JOY-NT), SHE, YOSHIKO, SHU-110

2006年春 『レインボーセブン』
Choreorrapher(sic) SHE
Staging Assistant MIYUKI, YU-U

2005年夏秋 『小春ちゃんいらっしゃい』
Original & Tour Choreographer MAYUMI NATSU (NATSU FUN KEY HEARTS)
Choreographer YOSHIKO, RYON RYON, SHE

2005年春 『第六感ヒット満開』
Tour Choreographer MAKI MITSUBACHI (GEKIDAN! Gee-ホイズ)
Choreographer RYON RYON, YOSHIKO, SHE, NAPIRO


ここで止めるのは、単純に私が2004年夏秋のDVDを持っていないため。今回の趣旨にはこれで十分だろう。なお2005年夏秋に夏まゆみの名前が"Original & Tour Choreographer"として載っているが、これ以外のすべてでも"Original Choreographer"としてクレジットされている。このリストでは冗長になるので省略した。


ついでに、ハロプロの他のグループの2010年のライブDVDでは、以下の名前がコレオグラファーとしてクレジットされている。

Berryz工房 SHE
℃-ute YOKO YAMASHIRO (HIGH-ENERGY)
スマイレージ YOSHIKO


これらの人々がどういう人なのかにはあまり関心がないのだが、木下菜津子については少し紹介しておこう。

これは青山ダンシング・スクエアの「ジャズ講師」としてのプロフィール
http://www.a-ogawaballet.co.jp/ballet/j-kinoshita.html

平山素子『Life Casting』のキャストとしてのプロフィールにここからアクセスできる(ブラウザ・ウィンドウが最大化されるので注意)。
http://motokohirayama.com/act/20091105/

YouTubeで見つけたのはこの短いシークエンスぐらい。
http://www.youtube.com/watch?v=sHqtweDF3vg#t=1m27s


ハロプロのグループのなかでモーニング娘。のコンサートだけが突出して私の好みに合うこと、『リゾナントLIVE』よりも前のコンサートにぴんと来ないことがこれによってきれいに説明できる。もちろんそれを支えるメンバーのスキルが上がったということを前提としてだが、コレオグラフィーが特異なのだ。これはまた、「高橋愛卒業発表に思うこと」というエントリで、優れたダンサーである高橋愛が卒業しても、土台を揺るがすような変化は起こらないと書いた理由でもある。


シングル曲のコレオグラフィーを誰が担当しているのかはほとんどわからない。今回の『まじですかスカ!』は例外的である。ただこうやってわかると、手の振り方なんかはきわめて℃-uteっぽいように見えるから、やはり振り付け師のクセは出ている。

[2011年5月に追記]
YOKO(山城陽子)のHigh-Energyの公式サイト(http://high-energy.jp/)の公式サイトを見ると、作品例にモーニング娘。の『女と男のララバイゲーム』、『青春コレクション』、『気まぐれプリンセス』、『泣いちゃうかも』、『ペッパー警部』が挙がっている。なるほど、最近のシングル曲のこういうのはこの人がずっとやってきているのか。
[/追記]

『青春コレクション』、『なんちゃって恋愛』などのバレエ要素が入ったモダンの系統のダンスはいずれも難しい動きを含んでおり、『ライバル・サバイバル』の時点でのモーニング娘。は、高橋愛を例外として、完璧にこなせているとは言い難い。ただし実際のパフォーマンスを見ているときには、これは「高度な課題を与えられている」という風に見えるので、そんなにネガティブな印象はない。私としては、そのようにネガティブな印象を与えないことが、この「アイドル」というジャンルの強みであり、またモーニング娘。の優れた点であると思っている。とは言っても、この点での評価を下し、調整を加える人がいないということもまた事実である、というのは『2010年ハロプロのお勧め動画: モーニング娘。』のエントリの最後のパラグラフにも書いたとおりだ。

今回の『美女学』のセグメントには、そんな風になる原因についてのヒントがあったように思う。これについてはまた別エントリで。

20110308 女神のキセキ

2011年3月8日にテレビ東京で放映された『女神のキセキ』でのモーニング娘。特集を見たので、感想を書いておく。これは基本的にドリームモーニング娘。のプロモーション番組だった。「「ドリームモーニング娘。」結成について思うこと」に書いたように、ドリームモーニング娘。は私にとって本命ではないものの、気になる存在である。

出演者は飯田圭織、矢口真里、石川梨華、藤本美貴、久住小春の5人。結成の経緯から始め、いまに至るまでの軌跡を35分間ほどで振り返るという趣向で、私にとっては「前史」に相当する時期の映像がたくさん流れた。

そういう番組だから、久住小春は場違いの感がある。開始から30分ほど経った、「ステージで○○が開いちゃう!」というお題でのトークで初めて話が振られるが、このときに手を挙げて「久住小春です」と自己紹介をしたので、収録の場でもここまでまったく口を挟めなかったのだろう。そして『17歳の転職』に記されていた、盲腸の手術後すぐに『悲しみトワイライト』のPV撮影があったというエピソードを語るのだが、司会陣はこれをどう扱えばいいのかわからず、その前のテーマだった、飯田圭織が『真夏の光線』のPV撮影のときに日射病で倒れたというエピソードに立ち戻ってオチをつけるという煮え切らない展開となった。そもそもお題の「ステージ」は間違いで、傷口が開きそうになったのは病院でのことだったし。

モーニング娘。のタイムラインを追っていくなかで、久住小春の加入が取り上げられるのは終了2分前。その後、1分ほどの時間で昨年のフランス公演と今年の9期メンバー加入が紹介される。最後にドリームモーニング娘。のツアー日程が紹介されるが、現役のモーニング娘。のツアーには言及されない。まあ1分でも紹介してくれただけありがたいと考えるべきなのだろう。実際、これは9期メンバーの映像が流れたプライムタイムの初めての番組だと思われる。


私はレイトカマーとして「昔のモーニング娘。」に思い入れがないから、卒業と加入というテーマで、飯田圭織が矢口真里にリーダーの地位を譲る感動的な場面が延々と流されているときに、それを見ている矢口真里の表情が画面左上に抜かれている様子を特に感情的な負荷なしに見ていることができる。私としては、こういう面倒くさいことは今後のモーニング娘。には起こらないで欲しいと期待するばかりなのだが、ここに至ってドリームモーニング娘。なるものが結成されたこと自体が「こういう面倒くさいこと」の1つでもあるわけなので、すでに罠にはまっているのだろうな。


番組の中盤で、「国民誰もが口ずさめるヒット曲のオンパレード」であるモーニング娘。の44枚のシングル曲のなかから、CD売り上げベスト5を紹介するという企画があった。いまさらこのブログで紹介するデータでもないが、番組内での口上付きでいちおう書き留めておく。

5位 「中高生の文化祭でみんな踊っていました」 ザ☆ピース! (2001年7月) 96万枚
4位 「サラリーマンもカラオケで大熱唱」 恋愛レボリューション21 (2000年12月) 113万6000枚
3位 「結婚式の新定番ソングになりました」 ハッピーサマーウェディング (2000年5月) 138万6000枚
2位 「アイドルとは思えない振り付けが新鮮でした」 恋のダンスサイト (2000年1月) 157万4000枚
1位 「日本中を元気にしてくれました」 LOVEマシーン (1999年9月) 176万5000枚

私は、いまこれらのPVを見てもそんなに魅力を感じない。たぶんこの番組が想定する典型的視聴者は、モーニング娘。をすでに懐メロとして見ており、したがって肯定的な意味で古いものと感じ取っているのだろうと思うが、私の場合は同時代の記憶がないから単に古くさく見える。

念のため書いておくけれども、最近のモーニング娘。のPVが、より現代的で一般的な訴求力のある魅力を備えている、と言いたいわけでは毛頭ない。最近の曲は上記の曲ほど売れていないのだから、定義上「一般的な訴求力がない」ということになってもしかたがないとは思っている。


最後に映し出される、いままでのメンバー29人。モーニング娘。のロジックに沿っていない並び順は新鮮だ。ちなみに道重さゆみを含む数人の写真は『シングル大全集』でのオープニング後の挨拶のときのショット。全体的にやっつけ感の漂う画像である。

110308 女神のキセキ

地震の影響: 大宮でのコンサートは開催か?

3月18日のエントリで3月中の公演が中止されたことを書いたが、公式サイトの3月23日付のニュースとして、4月16日の盛岡と17日の仙台の公演も中止が発表された。前者は「震災の影響を考慮して」、後者は「震災の影響で会館が休館のため」としている。

一方、昨日あたりから4月3日の大宮公演のチケットがファン・クラブ会員に送られてきているようで、どうやらこれがツアー初日ということになりそうだ。このところの福島の原子力発電所の問題を見ていると、いまから1週間のうちに事態が急変する可能性も十分に考えられ、ぎりぎりになって中止ということになるかもしれないが、ひとまず春ツアーをこの時期に開始するというビジネス上の決定が行われたことを嬉しく思う。本日3月26日にはスマイレージが名古屋と桑名でのイベントをやることになっており、おそらくこれが地震後の初のハロプロ・イベントということになる。

なお、同じ日のニュースで、3月23日に発売予定だった新曲『まじですかスカ!』が4月6日にリリースされることが発表された。


あれから2週間が経ち、地震の発生後にレコーディングされたハロプロ関係のラジオ番組をいくつか聴いた。私の聴いている中では、3月20日の真野恵里菜『MANO-DELI』、3月23日のスマイレージと24日の高橋愛の『FIVE STARS』、そして毛色が違うけれども3月20日の柳原可奈子の『ワンダフルナイト』が、いずれもトークを減らして音楽をほぼ流しっぱなしにするという形式に変えていて新鮮だった。「音楽を聴いていただくことによって元気になってもらう」という口上ではあるが、結局はこの状況下でトークができないということである。段違いに力量があるはずの柳原可奈子がボロボロになっていたのを聴いて、ハロプロのメンバーに喋らせないという決定は正しいのだろうな、と思った。

この中でスマイレージの前田憂佳と福田花音が番組冒頭で、それぞれ地震の発生時に何をしていたかを喋っており、台本を読みながらのトークだろうけれども生々しくてインパクトがあった。この2人はここまででなくていいけれども、落ち着いて喋っている方がいい。

肝心の道重さゆみは、3月19日の『今夜もうさちゃんピース』も地震前の録音を放送した(鈴木香音がゲストとして来ていて、これはこれで興味深かった)。3月19日の『ヤングタウン』は、これもやはりトークの比重を下げるための工夫なのだろう、吉本の芸人を呼んで芸を披露させるというフォーマットで、モーニング娘。の出番はいつもにも増して少なかった。


道重さゆみのブログでは3月23日のエントリで地震後初めて写真が掲載された。読者コメントにリクエストが多かったので「悩んだけど私の写真なんかで少しでも元気になってもらえる方がいるなら‥‥と思ったので」という理由付け。なるほど。

ただ、本日までに掲載された写真はいずれも地震前のものだ。その日に撮影された写真が初めて掲載されるのはいつになるのか。


東京では依然として節電が不要であるはずの時間帯にも街のお店の照明が落とされている。不合理な行動だとわかっていても、人間の感情は理屈では動かない面がある。モーニング娘。の春ツアーがフルにではないけれども開催されるということがわかったいまの私の関心事は、メンバーについてはもちろんだけど、会場に集まった観客が昨年と同じように盛り上がれるかどうかだ。特に関東では、いまも進行中の放射性物質の飛散のことを意識から追い出すのはかなり難しいのではないか。

その一方で、戦争時の兵士たちのための慰問公演のように、心理的に安定していない観客たちが普段以上に熱狂するという事態もありうる。

ちなみに私自身にかんしてはそれほどの影響はないだろうと思うけれども、もともと「盛り上がり」に参加していないので関係ない。
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