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インターネット上での道重さゆみ

こういうのを記録しておくのもいいかと思って。以下、2010年11月1日の時点での結果。

1. Googleの検索ボックスに「道重さゆみ」と入力したときに出るサジェスチョン

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2. Yahoo! JAPANの検索ボックスに「道重さゆみ」と入力したときに出るサジェスチョン

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3. Yahoo! JAPANで「道重さゆみ」で検索したときの検索結果ページの一番下に表示されるサジェスチョン

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4. bingで「道重さゆみ」で検索したときの検索結果ページの左側に表示される関連キーワード

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スマイレージ 1st ライブツアー 2010 秋 ~ デビルスマイル エンジェルスマイル ~

2010年11月3日に、モーニング娘。の「妹」分のグループであるスマイレージのコンサートに行ってきた。当初は名古屋、東京、大阪の3カ所だけだったが、チケットがすぐに完売になったらしく横浜Blitzでの追加公演が発表され、これがツアー最終日となった。

私が初めてスマイレージのパフォーマンスを見たのは今年の正月のハロコンでのことで、そのときはメンバー構成もよく把握しておらず、元気よく喋る人たちだという印象だけが残った。その後、モーニング娘。の春ツアーで前座を務めたのを一度見て、夏のハロコンで再び見た。

℃-uteのコンサートについて書いたエントリで、私はBerryz工房と℃-uteはコンサートというよりも「発表会」という言葉を連想させると書いたのだが、スマイレージに関してはそうではなく、どの場合でもプロっぽさを感じた。それは「子役っぽいプロさ」のことであって、決して手放しの誉め言葉ではないのだが、とにかくステージ上で商品を提供しているという感じがある。そんな彼女たちが単独のコンサートで2時間弱の時間をどうやって埋めるのか、というのが今回の興味の焦点だった。

で、まあ十分に満足した。典型的な「アイドル」のパフォーマンスのクオリティが高いやつ、という風に理解しておけばいいのだろうか。

* スマイレージはインディーズ時代の曲、特に最初の3曲が非常に良かったのに、メジャー・デビュー後の曲がいまひとつという印象があったけれども、最近の曲もライブで聴くと悪くないと感じた。ボーカルがしっかりしていて、ロック調の曲をちゃんと歌えているから、というのが大きいように思う。

* 姉貴分のモーニング娘。、Berryz工房、℃-uteとは異なり、歌パートが均等に割り振られたボーカル・グループとして作られているのがよくわかった。どのメンバーもちゃんと歌えて、壊滅的なのは一人もいない。その代わり、踊りはボーカル・グループの振り付けという範囲のもので、ステージ上での精度も低い。逆説的ではあるが、そのせいで、特に℃-uteに顕著な発表会臭が出なくて、かわいいティーン・エージャーのアイドルが頑張って踊ってますという雰囲気ができあがっている。℃-uteとは年齢がほぼ同じだということを考えると面白い対照だ。

* 「ステージ上での精度の低さ」と書いたけど、スマイレージはミュージック・ビデオの出来がときどき非常に良いのだ。たとえば最新作の『同じ時給で働く友達の美人ママ』のこのダンス・ショット・バージョンはいろんな要素がうまくかみ合っていてとても気持ちいい。しかしライブでのパフォーマンスを見ると、この振り付けはこのセッティングとフレーム内で活きるものなのだ、ということがよくわかった。当たり前のことだが、広いステージ上で実際に歌いながらこんな動きはできない。そうなったときのごまかしかたがまだ上手でないというのもあるが、彼女たち4人に均等に歌パートがあるというのがやはり大きそうだ。

* ステージ上には一段高い舞台がしつらえてあって、そこにつながる階段を上り下りしながら演じる曲もあったのだが、高いヒールのブーツを履いているせいだろう、非常に危なっかしかったし、本人たちも怖がっているようだった。これは舞台設計の失敗だと思う。階段を使ったコレオグラフィーもそんなに効果的ではなかったし。

* 全体として満足したけれども、リピーターになるかというと微妙なところだった。1つのツアーで1回ぐらいなら行ってみてもいいかな、というていど(って、それが普通なのであり、何度も行くのがおかしいわけだが)。このまま伸びていったとして、3~4年後にどうなるかを見たいという気持ちはあるが、完成度が上がっていくのに付き合うのはしんどそうだ。そのプロセスがアイドルの醍醐味だということはわかるのだが、私はその点ではちゃんとしたアイドル・ファンではない。

* セットリスト

1. 同じ時給で働く友達の美人ママ
2. ◯◯ がんばらなくてもええねんで!!
3. スマイル美人
4. しっかりしてよ! もう
5. あすはデートなのに、今すぐ声が聞きたい
6. 乙女 パスタに感動
7. 学級委員長
8. ぁまのじゃく
9. サンキュ! クレームブリュレの友情
10. オトナになるって難しい!!!
11. 恋するエンジェルハート
12. ちょこっとLOVE
13. シューティング スター
14. 夢見る15歳
15. スキちゃん
16. 同じ時給で働く友達の美人ママ

夜公演では2回目のアンコールで『スキちゃん』を再度歌った。

横浜Blitz

モーニング娘。コンサートツアー2010秋 ~ライバル サバイバル~ #10

先週の仙台と長岡の公演はパスして、11月20日の静岡に行ってきた。静岡駅で降りたのは初めてだが、時間に余裕がなかったため会場までの往復のみ。コンサート中でのトークでも触れられていたが、かなり肌寒くなってきている。

単に私が見たのが3週間ぶりだったせいなのかもしれないが、昼の部・夜の部ともにいままででトップクラスのパフォーマンスに思えた。音響の関係もあるかもしれない。今日はどの人の声もしっかりと聞こえてきてよかった。

昼は比較的前の方、夜は2階席。静岡市民文化会館の2階席はステージからの距離が大きく、背景のスクリーンですら小さく見えるのだが、それでもモーニング娘。のパフォーマンスの疾走感が伝わってきた。こちらの思い入れも入っているだろうことを承知の上で言うと、セットリストに十分慣れて、どの曲も余裕を持ってこなせるようになってきたような気がする。

* 道重さゆみは、本人のブログでは肌の調子が悪いとのことだったので心配したのだが、容姿の点では好調だった。舞台上での見栄えは何か別の要因が大きいのかもしれない。体力は夜の部までもっていた。

* ジュンジュンが明らかに体重を絞ってきている。その代わりにリンリンのお腹がぷっくりしていた。その他の人たちの体型は非常に安定している。道重さゆみは夏のハロコンでかなり変動したが、今ツアーが始まってからは安定している。

* 今週発売された『男と女のララバイゲーム』は、悪い意味でこなれてきて、『青春コレクション』と同じように細部が雑になっているという感じがした。ミュージック・ビデオを見てこちらの感受性が変わったせいで、こう思うのかもしれないけど。

* 先月ひっそりと発売された『あっぱれ回転ずし!』はやっぱりとても良い。これについては別に項を立てようと思う。

* 音響のせいか、それともほんとうに何か変わったのか、光井愛佳のソロの声が少し安定していた。思い返すと、春ツアーでの『大阪美味いねん』は、公演を重ねるうちに光井愛佳とジュンジュンのヴォーカルが良くなっていった。リンリンはもともと安定していた。

* 道重さゆみは1回のステージで3回髪型を変えてくるのでファンとしては非常に嬉しいのだが、どうやらアンコール後の『男と女のララバイゲーム』ではストレートに下ろす髪型で固定しているようだ。まあうさちゃんヘアーであの曲をやったらとても奇妙な感じになるだろう。そういうのも見てみたい気がするけれども。

静岡市民文化会館

『あっぱれ回転ずし!』

2010年10月27日に「むてん娘。」名義でリリースされたシングル『あっぱれ回転ずし!』は、ミュージック・ビデオも作られず、テレビ番組で披露されることもなかったようなので、彼女たちのパフォーマンスを映像で見るためには今ツアーのライブDVDを待つしかないようだ。ただし、彼女たちのキャラクターが出てくるアニメのビデオであれば作られており、YouTubeにアップロードされている。

http://www.youtube.com/watch?v=geZu_9yINGc

私が今ツアーの初日にこの曲が演じられるのを見たときの感想は「あまり良くない」であり、しかし「なんとなく見られてしまうところまで仕上げてくるのはさすが」というものだった。しかしその約一ヶ月後の相模大野の公演の感想では「傑作なんじゃないかと思うようになってきている」と書いている。このあいだに彼女たちのパフォーマンスが良くなったのはたしかである。初日にはフォーメーションを変えるときにメンバー同士でぶつかっていたりしていたから。


私にとってのこの曲の良さは、久しぶりのコミカルな曲調とダンスが見られることにある。振り返ると、ここ2、3年のモーニング娘。はシリアスな曲調とダンスの曲が多かった。そのため、コンサートで演じられるコミカルな曲は必然的に「昔」の曲になる。今ツアーだとたとえば『踊れ!モーニングカレー』(2006年『歩いてる』のB面)、春ツアーではメドレーに入っていた『LOVEマシーン』や『恋のダンスサイト』などだ。これらの曲とそれについているコレオグラフィーは、「昔のモーニング娘。」のものであったり、現在のメンバーのものだとして彼女たちがまだ若かった頃のもので、それをアダプトしているという印象をぬぐいきれない。

でもこの『あっぱれ回転ずし!』は間違いなく平均年齢が20歳を超えた2010年のモーニング娘。のために作られた曲とコレオグラフィーだから、最初からこういうものとして受け止めるしかない。相模大野の公演の感想で、私は「「こういうのはちょっとキツくなってきてるんじゃないの?」と言いたくなるような羞恥プレイぎりぎりの線をついている」と書いた。このパフォーマンスがたとえば観客のいないテレビ番組の収録で、あるいはミュージック・ビデオでどうなるのかには非常に興味があったんだが、残念ながらどちらも実現されなさそうだ。このことが最初から折り込み済みであの振り付けだったのだろうか? いずれにせよ、いまではこの『あっぱれ回転ずし!』は今回のツアーで一、二を争う好みの演目となった。

曲そのものは、ある意味で普通というか安全というか手堅いというか、まっとうなコマーシャル・ソングの作りだと思う。初めてシングルの音源を聴いたときの「ワーオ」とか「フッフー」とか「カモン」とかは非常にうっとうしく思ったし、全体的に露悪的な演出をしていると感じた。でも、そういうのと歌詞の内容を除けばこれはホーン・セクションのあるお祭り系バンドの持ち曲であってもおかしくないけっこう普通の曲だ。

これがライブでのパフォーマンスになると「ワーオ」も「フッフー」も様になっている。たかが回転寿司での食事がお祭り騒ぎになってしまうことに説得力を持たせているところが凄い、という位置づけの曲である。今ツアーでは『青春コレクション』と並んで、いまのモーニング娘。の底力を見せつける演目になっていると思う。逆に言うと、CD音源だけだと弱いかもしれない。


道重さゆみファンとして着目すべき点は、ソロ・パートの「わびさびなんかは言ってられない」。ここは音が下がって終わるので、本人は好きらしい語尾を上げる歌い方ができず、最後の「い」が私の好みの響きになっている。これに加えて最後の方に「おかわりしようぜ」という叫びがあるが、ここの部分は今回歌詞を確認するまでなんと言っているのかわからなかった。これに限らず、道重さゆみは叫び担当であるのにもかかわらずなんと叫んだのかわかりにくいことが少なくない。

また、この曲に関してはマイク音源がネット上で流れ、道重さゆみがあの踊りを踊りながらどんな声を発しているかを実際に聴くことができた ( いまだとYouTubeで"appare sayu"などで検索すると出てくる )。これがまたファンにとっては嬉しい内容で、ソロ・アングルDVDではこれを副音声に入れて欲しいと思ってしまうぐらいだ。とか言っている場合でもないとんでもない歌声ではあるんだが。私としては「ナイスポジションゲットさ」と叫んでいるあの声でソロ曲をひとつレコーディングしてもらいたい。いずれにせよ、モーニング娘。にとって、また道重さゆみにとって、ヴォーカル・パートとはどういうものなのかがよくわかる資料ではある。

『女と男のララバイゲーム』

先週の2010年11月17日に、44枚目のシングルとして『女と男のララバイゲーム』が発売された。YouTubeの公式チャンネルのミュージック・ビデオはこちら。

http://www.youtube.com/watch?v=_iK_pyDYgPI

この曲はミュージック・ビデオよりも先に、10月10日の中野サンプラザでの公演でライブで初披露された。そのときの私の感想は、「ちぐはぐな衣装と振り付けもあわせて「前衛的」というものだった。体の大きいノームが8人出てきて、安っぽい北欧メタルに合わせてコサックダンスを踊るという夢を見た、という感じだ。とにかく現実感が薄い」だった。

その後、演出に調整が入った。まず、脚のふわふわしたやつ(ミュージック・ビデオで黒い背景のときにつけているやつ)がなくなった。また、高橋愛が歌うところで音楽を止めて「溜め」を作り、客席からの歓声を煽るようになった。今週の静岡公演での最後の印象は、慣れてきて「細部が雑になってきている」、というもの。


全体的にちぐはぐだという感想はいまでも変わらない。2009年の『泣いちゃうかも』、『しょうがない 夢追い人』、『なんちゃって恋愛』が古典的な歌謡曲の世界観に基づいて保守的にプロデュースされていたのに対し、2009年の最後の『気まぐれプリンセス』と、2010年に入ってからの『女が目立ってなぜイケナイ』、『青春コレクション』、『あっぱれ回転ずし!』、そして今回の『女と男のララバイゲーム』はアグレッシブに攻めているという印象があるが、その中でもこの『女と男のララバイゲーム』は8人体制の集大成として作られたのか、「わかりやすい問題作」になっていると思う。


ミュージック・ビデオでしか見たことのない人向けに言っておくと、ライブ・パフォーマンスの印象はミュージック・ビデオのものとはずいぶんと違う。踊りがもうちょっと激しくて騒がしい。最初の印象として「ノーム」という言葉を出したが、あの庭に飾ってあるノームの人形が8体、庭で腕を振り回しながら踊り始めた、というような非現実的な感覚があった。いまではパフォーマンスがスムーズになったせいなのか、こちらの目が慣れたのか、けっこう普通の踊りに見えるけれども、私がミュージック・ビデオを初めて見たときには、「こんなにゆっくりなダンスだったんだ」と意外に思ったことを覚えている。

ライブ・パフォーマンスは措くとして、ミュージック・ビデオについていうと、「問題作」を作るためのいろいろなフックがちょっと露骨かな、という感じもする。それが成功しているかどうかは人それぞれ受け止め方があるにしても、ダサさを強調した露悪的な路線だから、受け付けない人は心の底から受け付けないだろう。

個人的な好みの問題として、ダンス・ショット・バージョンが変にカット割りされているのが非常に残念だ。ハロプロの美点の1つは固定カメラによる長回しのミュージック・ビデオを提供しているところなのだけれども、今回のこれとか、ライブDVDの細切れ編集にはがっかりさせられる。ただ、今回の『女と男のララバイゲーム』に限って言うと、固定カメラによるショットに耐えられないものができちゃったのかな、という気もするのだ。この曲の踊りは『青春コレクション』よりもさらに難しいもので(腕をくるくるさせながら、特にステップを踏むこともなく単に歩く、なんてことをエレガントにやってのけられる人がどれほどいるだろうか!)、私はいまだにこれがうまく行っているところを見ていない。それでも「そこそこ」良く見せてしまえるのがモーニング娘。の底力であるわけだが、ライブのステージ上ではともかく、ミュージック・ビデオの撮影現場で、十分な練習も重ねていない段階では無理だったんじゃないかな、ということを、細切れの映像を見ていて思うのである。


前衛的な印象を与えるもう1つの要素が衣装だ。コンサートではアンコール後にミュージック・ビデオで着ているのと同じ衣装を着てこれを歌うわけだが、その後の最後の曲『涙ッチ』にまったく合わないという大問題を度外視すれば、この衣装はキッチュかつエロティックで好みである。今ツアーは、冒頭のミリタリーな衣装が、メンバーの体格の貧弱さを強調していてつらいのだが、『女と男のララバイゲーム』の衣装は体のプロモーションを強調するもので、そこらへんをうまくカバーしている。ミュージック・ビデオでもこの衣装は白と黒の背景に映えていて悪くないと思う。


ミュージック・ビデオのダンス・ショット以外の部分、つまりクロスアップ・バージョンに入っているやつと、煌びやかな服を着て突っ立っているショットは、私とは違うタイプの人をターゲットにしているんだろうな、と思うしかない。モーニング娘。は一般論として容姿の面で難がある、と言い切るつもりはないんだけれども、こういう水商売をにおわせる演出はあまり似合わないと思う。いや似合わないというよりは、ときに似合いすぎて怖くなるというか。ここらへん表現が難しいのだけど。


道重さゆみファンとしては、「心を決め」という6音のソロ・パートが見所、というほどのこともない、ヴォーカル的には重要度の低い曲だけれども、ダンスの面ではジュンジュンととも非常に良い(高橋愛は例のごとく別格として)。特に道重さゆみのダンスはミュージック・ビデオのものから微妙に変わっており、スロー・ラーナーなんだろうなと思った。これはたぶん重要な資質なのである。


最後に。高橋愛とリンリンがこの曲のプロモーションのためにInterFMの『76Records』 http://www.interfm.co.jp/76r/ という番組に出演した。このときにDJが曲のタイトルに入っている「ララバイ」という言葉を話題に出し、高橋愛がその意味を知らなかったことが明らかになった。まあ高橋愛がそういう人なのはわかっていたが、ネイティブ・スピーカーっぽい発音を売りにしている女性DJが、今回調べて初めて知ったと言い、「子守歌」という日本語を知らなかったけれども英語の意味は知っていたリンリンが「あなたたち日本人でしょう!」という方向違いの突っ込みをするなど、笑える展開となった。

その後、お気に入りのミュージシャンの曲として、高橋愛はChristina Aguileraの"Genie In A Bottle"、リンリンはRihannaの"Umbrella"を挙げた。リンリンは他にもMicheal JacksonとKelly Clarksonの名前を挙げていた。

それはともかく、要するに高橋愛は歌のタイトルの意味を理解せずに歌っていた。これは、曲が渡されるときに歌詞についての説明がないこと、また曲が渡された後もメンバー内で歌詞についての会話がないことを意味する。高橋愛がそのループから外されている、という可能性もあるけれども、私が知っている他メンバーの発言から総合するに、やっぱりそういうことは行われていないのだと思われる。

歌い手が歌詞の内容に思い入れを持たずに歌うことは悪いことではない。特にハロプロの場合は各メンバーが細切れにされたパートを順番に歌っていくフォーマットだから、形式上も思い入れを持って歌うことが禁じられていると言ってもよい。これは私がハロプロの音楽を聴けることの大きな要因の1つであり、本気で良いことだと思っている。それはいいんだけど、こうやってプロモーションで外に出たときに危うい。


最近特に印象深かったのは、モーニング娘。ではなくスマイレージの『同じ時給で働く友達の美人ママ』だった。この曲の歌詞は、主人公である女の子(スマイレージのメンバーが投影されているから高校生ないし中学生)がバイト先の店長に恋心を抱いているが、そこに友達のママが後から入ってきて色気を振りまくものだから嫉妬して、ちょっとした競争になる、という内容である。これはアメリカとかに持っていったら問題になりそうな過激な内容で、スマイレージがプロモーションのために出演するテレビやラジオの番組では司会者が神経質になっていると感じられることがある(もっともほとんどの場合は流れ作業で処理されてしまうが)。

そして稀にではあるが、そこの点を突っ込もうとする人が現れる。もちろん露骨な言い方はせず、遠回りして行こうとするのだが…スマイレージのメンバーはその手の話題になると完全にシャットダウンするのである。ラジオ番組であっても、それ以上の会話が不可能な雰囲気になったことが露骨にわかる。そもそも「バイト先の店長に恋をする」以前に「恋をする」を話題にできないから、「バイト体験」とかの話でお茶を濁すわけだけれども、彼女たちにはバイトの経験もなく、学校で行った職業体験の話になったりする。

こういったことからわかるのは、スマイレージのプロモーションを行っている人たちは、彼女たちに歌についてのトークをする準備をさせていない、ということで、さらにいえば、そのことが明らかになってもかまわない、と判断しているということである。全体として視聴者が受ける印象は、「訳のわからない歌を与えられて、意味もわからず頑張って歌っている少女たち」というものであり、それがこのスマイレージのニッチなのだろう。


モーニング娘。の「ララバイ」の場合、それがどういうニッチなのかよくわからないけれども、他の場面でのメンバーたちの言葉から総合するに、歌の内容を軽視している、という印象を与えても問題ない、という判断があることはわかる。これは作詞家だけでなく「プロデューサー」としてのつんくの役割についてもそうであって、実際はどうかわからないけれども、全体的にいまのモーニング娘。のメンバーたちはあまりつんく(やその他の「スタッフ」)のことを高く評価していない、という印象がある。これはかなり興味深い戦略だと私は思うのだ。細かくは別稿で書いてみたいと思うのだけれども、欧米のリアリティ・ショウでの常套手段である「スタッフはバカである」という演出を現実世界でやっているわけで、ここらへん日本のショウ・ビジネスの奥深さを感じる。
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Author:shigefan

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