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『わがまま 気のまま 愛のジョーク』と『愛の軍団』のMVが素晴らしい

この件、どんなスタンスでどこまで書けばいいのか迷っているうちに時間が過ぎていくので、見切り発車で載せてしまうことにする。

前回の中野でのハロコンでライブ・パフォーマンスを見て以来、それまで意図的に避けていた新曲2つのミュージック・ビデオを、自分でも呆れるほどに繰り返し見ている。ファンになって4年目、モーニング娘。のMVをこれほど見るのは久しぶり、それこそ4年ぶりかもしれない。

これまで数か月にわたって手を入れてきた「新生モーニング娘。は高橋時代のモーニング娘。を超えたか?」というタイトルのテキストを完成させるのを断念したぐらいに、この2作のインパクトは強かった。スタジオ録音音源とMVという領域に限っていえば、いまのモーニング娘。は史上最強の状態にあるという気がするし、MVの出来という点では、この2作が両A面シングルとして同時にリリースされるということも考慮に入れると、史上トップ5には余裕で入り、『そうだ! We're ALIVE』などの過去の歴史的大傑作と肩を並べたと思う。


というふうに強気で書き出した文章をどう展開させてどんな結論に持っていくかに迷って1週間以上が過ぎたわけである。


前に「これからの道重さゆみの位置づけに関するファン的妄想」という記事を書いたとき、いまの新路線を気に入っていることに触れて、「道重さゆみがリーダーになったとたんにこんな持ち上げ方してる、ということでは決してない。これらの曲で道重さゆみが目立って重用されているわけでもないし」と書いたのだが、今回の新作では曲とMVの両方で彼女が目立って効果的に使われているように感じる。

道重さゆみのファンが、相対的に彼女の比重が高くなったリーダー期のシングル曲を好み、特に重用されている今回の2曲を気に入るのは当然のことなのではなかろうか。そう考えていると、この点に関する自分の評価の客観性に自信がなくなってきたというのはある。


客観的な論拠もないわけではない。そもそも上記の高橋時代との比較のテキストを書き始めたきっかけは、折に触れてモーニング娘。を中心にアイドル全般のMVやライブ映像を見せてきた「準一般人」と言うべき知り合い((C)鈴木愛理)が、たしか『Help me!!』か『ワクテカ Take a chance』のダンス・ショット・バージョンのMVを見ているときに「前よりもずっと良くなったね」と呟いたことだった。これに応えて、「ライブで見ると問題がないわけではないんだよ」などと、このブログで書いているようなことを言うわけだけれども、突っ込んだ話をしているうちに、たしかにMVと(厳選された)ライブ映像だけを見ていると、いまのモーニング娘。は格段と良くなっているように見えるだろう、と思えてきた。


ここ1年ほどアイドル全般から距離を置いたために一般人的感性が若干戻って来ている者として言わせてもらうと、いまのモーニング娘。は、非アイドル・ファンという意味での「一般人」に対する訴求力が高まっていて、これまでにない新しいファンを獲得する可能性を秘めている。特に歌、ダンス、そしてルックスを含めたビジュアル・イメージの点で、「アイドル」の「臭み」が薄れていて、そういうのに抵抗を持っている層が受け入れやすくなっているのではないかと思う。

しかし、これはいくつかの点で、必ずしも無条件で喜ぶべき事態ではない。ここではそのうちの1つに簡単に触れておこう。


この「一般人に対する訴求力」とか「アイドルの臭みの減少」を論じるにあたって、私が思いついた言葉は'respectable'という英語だった。Web上の辞書を引くと、「(社会的に認められている水準や品性を持ったという意味で)ちゃんとした,りっぱな,恥ずかしくない,品行方正な」という解説が出てくる。

この'respectability'の実現のためにモーニング娘。に起こった変化のいくつかは、「後ろ向き」なものだった。加算ではなくて減算によって、消極的な対処によって実現された。

典型的なのはヴォーカル面。新生モーニング娘。のエレクトロ路線は、歌の面で、明らかにメンバーのスキルの低下に対処するための「消極的」な工夫がなされている。短い歌パートをより多くの人に分散させ、「歌い上げる」ことが難しいメロディーを付け、エフェクトを付けまくって元の声のニュアンスを消してしまったりもする。

しかしこれによって、ハロプロの最大の弱点の1つである(と私が思っている)、歌の「こねくり回し」感が格段と薄れた。これは高橋愛だけの問題ではない。たとえばいま改めて『女が目立ってなぜイケナイ』(http://youtu.be/gyO5aOui5Rs)の最初の1分ほどを聴くと、歌い手が入れ替わり立ち替わり、短いフレーズにニュアンスを入れようと頑張っていて、胃がもたれる感じになってこないだろうか。


ダンスについても似たことが言える。全体的なスキルの低下に対処するために、クセの強いコレオグラフィーを前面に押し出し、細かいムーヴを制限の強いシンプルなものにした。これによって、(少なくともMVの段階では)見栄えのいいものができあがる。


しかし、これは細かく見ているファンであるがゆえのことだが、どちらの点についても「下駄を履かされている」という感が拭えないのだ。もちろん、履く下駄は高くて何の問題もない。下駄を履いていない状態が「真の姿」であるという幻想もない。メンバーはメイクアップなしにステージに立つべきだ、なんて思わないわけで。

もう1つ、これはモーニング娘。の本当の強みではない、という思いもある。今回の2曲のMVを見てモーニング娘。を気に入った人たちは、果たして『グルグルJUMP』を気に入るだろうか。


いずれも単純な結論には至らない話だし、この状態がいつまで続くかもわからないので、とりあえずの現時点での感想を記録する、ということで。あまりに面倒くさいので、今後しばらくは「なんでモーニング娘。がいいの?」と訊かれたら、シンプルに「道重さゆみがきれいだから」と答えることにしようかと思っている。


『わがまま 気のまま 愛のジョーク』の冒頭。道重さゆみのダンスの良さを凝縮したような部分。

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譜久村聖とのコンビがどんどん良くなっていく。

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『愛の軍団』の冒頭。

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こういう挿入ショットの質がアップフロント製品とは思えないほど高い。なにがあったんだ? 歌詞の英語訳はアップフロント・クオリティになったが。

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ついでに道重さゆみ以外のメンバーのハイライトを。


春ツアーでは意図的に抑えていたように感じた、譜久村聖のグルーヴ。

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小田さくらの「ワオ」。この箇所に限らず、この人の不思議な表現が随所に見られる。おそらく私の好みには合致しない方向に進んでいくのだろうけれども、いまのモーニング娘。の無視できないファクターの1つだ。

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モーニング娘。『One・Two・Three』のミュージック・ビデオ本編

6月21日に、すでにダンス・ショット・バージョンが公開されていた新曲『One・Two・Three』の標準バージョンが公開された。


ミュージック・ビデオそのものはあらゆる面でセンスが悪いけれども、意図的なことなのだろう、と信じたい。バカにされるところから入っていく、という。ただやっぱりファンとしては、中学生にこんな化粧をさせるのはやめてほしかったかな。

道重さゆみはこういうメーキャップはこなせる方なのでセーフ。以下、適当にキャプチャしたもの。

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セルフ・プロデュース的な面があった写真集『Sayuminglandoll』の内容を鑑みるに、本人はこういうのを気に入ってそう。リキも入っていて、うまく映っており、道重さゆみには得なミュージック・ビデオではあるのだが…


ちなみにこれはYouTubeの動画をMP4ファイルとしてダウンロードし、キャプチャして、ファイル・サイズを変えずにそのまま載せている。

もし、商品としてリリースされる「高解像度」のビデオが、YouTubeに載っているバージョンよりも視覚的に「見やすい」ものなのならば、最初からその高解像度バージョンを載せるべきだったと思う。今回公開されたものは画面がチカチカしてとても見にくいし、色の加減のせいでムラが生じていて、顔の肌とかが汚く見えることがある。

モーニング娘。新曲『One・Two・Three』のミュージック・ビデオ

先週、YouTube上での日付では6月4日に、モーニング娘。の7月4日リリース予定の新曲『One・Two・Three』のミュージック・ビデオが公開された(http://www.youtube.com/watch?v=WzvwlrLkQIs





この曲は5月26日に行われた『ガールズアワード』というファッション・ショーで初披露され、翌日の5月27日にミュージック・ビデオの撮影が行われた(http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/638440833)。私は『ガールズアワード』の映像(http://www.youtube.com/watch?v=6ogGi_VGnrA)を見たのみ。

先行して公開されたビデオは珍しくダンス・ショット・バージョンだった。カット割りやピントぼかしなどの処理をしているタイプのもの。後に固定カメラでの長まわしバージョンを出してくれることを期待する。

今回の新曲は、曲とダンスともに、これまでのモーニング娘。にない路線という印象がある。しかし、ひっきりなしに新機軸を打ち出すことがモーニング娘。の常態なのだからいまさら驚くことではない。

と構えてみせても、やはりこのAutoTuneの使い方はただ事ではない。モーニング娘。はこれまでもメインのシンガーの声を部分的に変えることはあったが、いずれもそれほど必然性が感じられるものではなかった。道重さゆみのパートを本人いわく「1人Perfume状態」にすることにはそれなりの合理性はあるように思ったけれども。

それが、今回のロボ声は、動きの少ないメロディ・ラインとともに、楽曲の中核に据えられているという印象がある。この曲がライブでどのように歌われるのかはまだ不明だが、生の声では対処不可能な部分を「被せ」なり口パクなりでやるとそうとうダサくなりそう。ハロプロはリアルタイムでのロボ声化はたぶん行ったことがないと思うのだが、今回、それを導入する可能性もあるか?


ダンスのコレオグラフィーは、前作と同様、YOSHIKOが作っている(http://ameblo.jp/yoshiko-445-yoshiko/entry-11261313090.html)。昨年の『Only you』と、今年の正月春ハロコンの9・10期スマイレージ2期のダンス作品、そして前作の『恋愛ハンター』を経て出てきたものだ。

『恋愛ハンター』にあった、ギミックによるごまかしがなくなり、メンバーたちの能力以上のことが要求されるダンスになった。率直にいって今回のダンスはいままでで最も「キッド・ダンサーズの発表会」臭がする。これがライブ・パフォーマンスを積み重ねていくうちにどのように変わっていくのかは興味深いところだ。果たしてもっと成熟して見えるようになるのか、それともぎごちなさが残るのか。

ミュージック・ビデオを見ると、ハンド・マイクを持って踊ることを想定していないように思える。『ガールズ・アワード』のときのようにヘッドセットを着けて歌うことになるのか。胸や肩を激しく動かしながら歌うパートをまともに歌えるのか。



● 道重さゆみと田中れいなにやはり一日の長があって、安心して見ていられる。田中れいなはコンサートでも、リード・ヴォーカリストとしての格を感じさせる手の抜き方をする。


● 譜久村聖はやっぱりいい。今回の衣装とメーキャップは『Only you』のときとはまた違った意味でインパクトがあって、一人だけ別ジャンルの人みたいだ。


● 石田亜佑美は素晴らしい。


● 鞘師里保はダンスの技術の面では優れていることは間違いないのだけれども、それゆえにかえって「背伸びをしている感」を醸し出しがちだ。今回の曲ではHappinessやFLOWERやFairiesのような未熟さを感じる。

むしろこの点では、石田亜佑美がそれを感じさせないのが驚きではある。リード・ヴォーカリストというポジションに据えられていないことがアドバンテージになっているのかもしれないし、単純に年齢2つの差が大きいのかもしれないし、別の要因があるのかもしれない。


● 個々のナンバーを気に入るかどうかはともかく、いまのモーニング娘。はとても刺激的だ。これと比べると、私がファンになった2009年とこのブログを書き始めた2010年のモーニング娘。は「停滞していた」と言ってもいいようなものだ。私あの頃の成熟した感じを気に入ってファンになったのだけれども、他のアイドル・グループも見るようになったいま、広い人気を得るためにはエキサイティングな要素が必要になるということもよくわかるようになった。いまのモーニング娘。はその要素を十分に持っており、今年に入ってからの3作はそのショウケースの役割を果たしていると思う。

もっと早く切り替えが起こっていれば、と思うこともあるけれども、時期がずれたら新メンバーの顔ぶれも変わっていたはずなわけで、これが巡り合わせということ。

モーニング娘。新曲『恋愛ハンター』のミュージック・ビデオ #1

数日前に、4月11日に発売されるモーニング娘。の新曲『恋愛ハンター』のミュージック・ビデオが公開された(http://www.youtube.com/watch?v=iFc9L57IT4A)。



この曲は2月18日の春ツアー初日に初披露され、翌週の2月25日にミュージック・ビデオの撮影が行われた(http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/627146129)。テレビ番組ではまだ披露されていない。

YouTubeでは低評価の割合が前作『ピョコピョコ ウルトラ』よりも目立って低く、概ね好意的に受け止められていると言ってよさそう。

私は『ピョコピョコ ウルトラ』の方がなんつうか「尖っていて」好きだけれども、この『恋愛ハンター』は久しぶりに曲としてもミュージック・ビデオとしても、一般人に見せて大丈夫な感じの仕上がりになっていることは認めざるをえない。それでいて魂を売り渡している感じもしない、いいバランスが取れていると思う。

コレオグラファーは昨年の『Only you』と『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』を手がけたYOSHIKO。曲中の盆踊りは『Only you』、股開きはスマイレージを連想させる。ただ今回のミュージック・ビデオはメンバーのクロス・アップが挿入される頻度が高く、ダンスというよりは「ポーズ」が断続的に見える、と言った方がいいような状態。コンサートで見た印象としては、『Only you』に似た難しさがあって、ダンス・ショット・バージョンは気まずい内容になっている可能性がある。

道重さゆみが大きく映っているところをキャプチャしていくと、コーラスも含めてだが、パートが増えていることを実感する。なお完全なソロ・パートは2番の「生まれてこれた 現実に感謝」のみ(しかも完全にAuto-tune済み)。私はら抜き言葉全否定派ではないが、この「これた」はなぜかとても気持ち悪い。メロディーによく乗っているからなんじゃないかと思うんだが、よくわからない。


0:30 「立場なんてのは関係ない」。このきらきら暖簾にはびびったが、後述。

0030 立場なんてのは関係ない


1:08 「ほら愛したげるよ」

0108 ほら愛したげるよ


1:14 「安心するでしょ」

0114 安心するでしょ


1:39 「ネコを被るな」

0139 ネコを被るな


1:50 「ウォウウォウウォウ」

0150 ウォウウォウウォウ


2:12 「計算なんてのはしない」

0212 計算なんてのはしない


2:27 「生まれてこれた」

0227 生まれてこれた


2:28 「現実に」

0228 現実に感謝


2:33 「感謝」

0233 感謝


2:35 突っ込みどころ満載の雑誌表紙風の挿入カット。ニックネームに"Oyakata"があることをどう思っているのか、きっと誰かがラジオ番組宛てのメールで質問してくれるだろう。

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4:12 鈴木香音と。ここに来て初めてのかっこつけ挿入ショット。

0412 抜け駆けしてでも


4:20 再び鈴木香音と。

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4:29 「計算」

0429 計算なんてのはしない


4:37 こんどは工藤遙との挿入ショット。

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4:43 再び工藤遙と。

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私は基本的に、アイドルのミュージック・ビデオに挿入されるクロス・アップでのかっこつけや物憂げな表情や風に吹かれる髪は好きではない。似合わないことがほとんどだからだ。

今回のキャプチャ作業をしていてわかったことだが、道重さゆみのクロス・アップは歌を歌っているショットがほとんどを占めている。それどころか、道重さゆみには単独でのかっこつけショットが「一つもない」のだった!!!


ところで、メンバーが歌うクロス・アップ・ショットに使われているきらきら暖簾。どうしてもこれと同じものに見える: http://yotayota515.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/5305-1241.html

もしそうだとしたら、このビデオの冒頭の中央に映っている備品である(http://youtu.be/QgxwpnTtaTc)。




出来合いの備品を使っていたというケースと、カスタム発注してこれが上がってきたというケースのどちらでより悲しむべきなのか難しい。

モーニング娘。新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオ 2/2

「モーニング娘。新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオ 1/2」の続き。

曲そのものについてはもはやどうこう言う気力を失っているので、それ以外の要素について。

● ライブでも思ったことなのだが、あれほど髪型の被りとかを気にするグループなのに、全員にそっくりの服を着せているのはいったいどういうことなのか。全体のダンスを映す部分では、人数が増えてフォーメーションの横幅が増えたせいもあるのか、個々のメンバーを見分けにくい。比較的大きめに映るショットでも、帽子のせいで私ですら個体認識に時間がかかる。

それだけでなく、この衣装は腰から上が膨らんでいて体の動きが見えにくい。『数学女子学園』のオープニングで道重さゆみと田中れいなが着ている高校生の制服風の衣装はずっと見やすい。

120111 数学女子学園ピョコピョコ


ちなみに今回のハロコンでは、「ロックちゃん」と「ファンキーちゃん」で『ピョコピョコ ウルトラ』の衣装が変わっていて、前者がたぶんMVの本格的なやつ、後者が片方が黄色の上着(?)を羽織ってるだけみたいな軽量級のものだった。MVの衣装に疑問を持った人がいたのだろうか。


● 10期のデビュー作なのに、このミュージック・ビデオではあまり目立っていない。ライブではそんな感じはしなかったんだが、それは単に私が10期メンバーを重点的に見ていたからなのか。ここまで人数が増えると、各メンバーの映る時間のシェアが深刻な問題になってくる。グループ内のポジションが上がってきた道重さゆみのファンとしては嬉しいことなのだけれども、モーニング娘。というグループのファンとしては、やっぱりこのやり方は問題含みだなと思ってしまう。


● 道重さゆみは、さすが昨年春の時点でも堂々と『レインボーピンク』をやっていただけあって、幼くコミカルな雰囲気の中にあってそんなに違和感がない、と思う。それにしてもこんなにパートがあると困惑してしまう。モーニング娘。を知るまでは、こういうのを「パート」だと思ったことなどなかったが。


1:01「三日坊主」

『ピョコピョコ ウルトラ』0101「三日坊主」


1:25「女の子」

『ピョコピョコ ウルトラ』0125「女の子」


2:04「笑わないで」。

『ピョコピョコ ウルトラ』 0204「笑わないで」


2:58「真夜中の」

『ピョコピョコ ウルトラ』 0258「真夜中の」


3:15「女の子」

『ピョコピョコ ウルトラ』0315「女の子」

4:34「惚れちゃっても」

『ピョコピョコ ウルトラ』 0434「惚れちゃっても」

ちなみに私が行ったハロコンではauto-tuneしているせいか「被せ」が強くてほとんど口パク状態だった。これが仕様なのか、風邪を引いているがゆえの緊急措置だったのかは不明。

モーニング娘。新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオ 1/2

数日前に、1月25日に発売されるモーニング娘。の新曲『ピョコピョコ ウルトラ』のミュージック・ビデオが公開された(http://www.youtube.com/watch?v=481q8FTwxZQ)。



この曲は昨年の12月下旬にラジオで初めて流れ、あちこちでミュージック・ビデオが部分的に紹介され、正月のハロコンでライブ・パフォーマンスが行われた上で、今回、ミュージック・ビデオ全編が公式サイトにアップロードされた。ハロコンの感想で書いたように、初めて曲を聴いたときにはがっかりしたが、ライブ・パフォーマンスを見た時点では、久しぶりのコンサート向きのシングル曲になりうるんではないかと感じた。

基本的にモーニング娘。のシングル曲はコンサートではあまり映えず、B面曲やアルバム曲の中からいいコレオグラフィーが付いて傑作になるものが出てくる、と私は思っている。振り返ると、前作の『彼と一緒にお店がしたい!』は良かったものの大人の事情でB面扱いとなり、『あっぱれ回転ずし!』はミュージック・ビデオも作られなかった鬼っ子で、コンサートで大化けした最後のシングル曲は2010年2月の『女が目立ってなぜイケナイ』にまで遡ることになる。

そんな中、今回の『ピョコピョコ ウルトラ』は曲のコンセプトと実際の作りと振り付けと演者のスキルが調和してうまく行っていると感じた。その印象が刻み込まれたせいだろうか、このミュージック・ビデオもよく出来ている方だと感じる。


推測はしていたけど1月13日の時点で初めて知ったこと: コレオグラファーはラッキィ池田のようだ(http://blog.luckyikeda.com/?eid=1061348)。ハロプロのシングル曲のコレオグラファーは外からはわからないことが多いにせよ、ラッキィ池田が手がけていることが判明しているものはどうも好みでないことが多い。直近ではモベキマスの『ブスにならない哲学』がそうだった。

しかし、この『ピョコピョコ ウルトラ』は緩いコミカルな振り付けが曲にマッチしているし、メンバー全員を動かすダイナミックなフォーメーションがあるし、モーニング娘。生来のこの手のダンスをやるスキルの高さもあって、ハロコンでのパフォーマンスには大きなポテンシャルを感じた。

なおいまさらながら、ラッキィ池田がT-Pistonz+KMCの「メンバー」であることを初めて知った。いま残っている4人のメンバーのうちの、ラジオ番組に出てこない1人がそれなんだな、と。Wikipedia見ても「イン・チキータ」という名前で載っているから、クリックして「ラッキィ池田」に飛ぶまでわからない。



YouTubeのコメントを見ると賛否両論で、「これまでのモーニング娘。からの路線変更」に強い拒否反応を見せる否定派が多く見られる。これについては、私はもともとモーニング娘。のミュージカル的なコレオグラフィーと、『グルグルJUMP』のような狂騒的・熱狂的なパフォーマンスこそが、モーニング娘。を世界的にユニークでアーティスティックにクリエイティブなグループにしていると考えているので、『ピョコピョコ ウルトラ』の路線は、あくまでもそれがうまく行くという前提でだが、大歓迎である。

むしろ昨年の『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』と『Only you』は、変に背伸びをしている感じがしてちょっと気恥ずかしかった。この背伸び感はアイドル、非アイドルを問わず多くのJpopアーティストに感じるのと同質のもので、できればモーニング娘。では見たくない。そうでない地に足がついている感があるから、モーニング娘。を好んで見ているわけなので。


長くなってきたのでエントリを分ける。

『Only you』のミュージック・ビデオ

5月25日にモーニング娘。の新曲『Only you』のミュージック・ビデオが、「ユーストリー娘。」で初披露された後に、公式チャンネルで公開された。6月15日発売の46枚目のシングルである。



ライブでは今ツアーの5月4日の福井公演が初披露。私は5月8日の中野2日目に見て好印象だった。

● 当初の印象とは異なり、ポスト高橋体制を見据えたわかりやすい曲のように思えてきた。前に田中れいなの高音部の伸びを活かしていると書いたが、これは鞘師里保向けの音域でもあるのだった。新垣里沙のパートは動かせないだろうから、少なくともこの曲に関しては、新垣が高橋のポジションに入るということはなく、高橋パートはほぼすべて鞘師が受け継ぐのだろう。

● ミュージック・ビデオをみての最初の感想は、衣装が中野で見たやつでよかったということ。体型の貧弱さを強調しないタイプである。しかし今回は一部の人の髪型がえらく議論を呼びそうなものになった。

● 道重さゆみの額を出す髪型に関しては、4月30日付の『今夜もうさちゃんピース』で、会社からの指示ではなく前髪が勝手に伸びた、という言い方で、自分の意志でやっているという説明をした。しかし、今回のようにミュージック・ビデオにどう映るかを自分で決められるものなのか。高橋愛の金髪しかり。新垣里沙も変わり方も大きい。いずれにせよ、道重さゆみはラジオでは「前髪伸ばしている最中」と言っていたのに、放送前日の4月29日山口公演の日に前髪を切って、5月19日の『ハロプロ!TIME』に映っているようないつもの髪型に戻ってコンサートに出るようになった。

● ダンス・ショット・バージョンだと特にフォーメーションを変えるときの移動がバタバタして素人っぽく見えそうで怖い。1:35や3:15あたりの新垣里沙のAuto-tuneされたパートで背後で回るところとか、4:20あたりのギター・ソロでの前後どしどしとかはまずいんではなかろうか。細かい動作も、特に9期があちこちでやばそう。

● 1:50の1回目の「あーん」

モーニング娘。 『Only you』 (MV).mp4_000110213


3:28の2回目の「あーん」

モーニング娘。 『Only you』 (MV).mp4_000209022

『まじですかスカ!』のミュージック・ビデオ

3月28日にYouTubeのモーニング娘。の公式チャンネルで4月6日発売予定の新曲『まじですかスカ!』のミュージック・ビデオ全編が公開された。数時間も経たないうちに英語とスペイン語を含むコメントが100件以上寄せられており、世界的な関心の高さを窺わせる。




誰にも予想できなかったはずのことだが、3月11日の大地震の後に初めて発売されるCDとしてこの明るい曲はぴったりだ。2010年のモーニング娘。の曲はいずれも悪くなかったけれども、そのどれもいまのタイミングでリリースしやすいものではなかった。『女と男のララバイゲーム』の主題はあまりにもトリビアルだし、『あっぱれ回転ずし!』は放射性物質による海洋汚染の深刻化が懸念されつつあるこの時期にはそぐわないし、『青春コレクション』は無理をしているように感じられただろうし、『女が目立って なぜイケナイ』は衒示的消費を連想させ浮ついているように見えただろう。

この『まじですかスカ!』は、復興への意志を宣言する曲と、これから衰退していく日本という国の最後の徒花のどちらの役割も果たすことができそうだ。このPVの9期メンバーたちは、明るい未来の象徴として、あるいはこれからの厳しい時代を生き抜かなくてはならない若者の象徴のどちらにも見えうる。モーニング娘。としての活動のために地方から出てきた彼女たちが、東京で放射能を持つ雨にさらされるというイメージはなかなかグロテスクだ。それにしても、ジュンジュンとリンリンの卒業はほんとうにいいタイミングだった。


* このように明るいミュージック・ビデオは、2009年の『3, 2, 1 BREAKIN' OUT』以来(http://www.youtube.com/watch?v=-wKtCgDsHKI)。シングル曲では2007年の『みかん』http://www.youtube.com/watch?v=oLwFjCrpGFs)まで遡ることになる。その点では久しぶりなのだが、コンサートでのモーニング娘。は圧倒的にこちら側のイメージだから、私にはこの『まじですかスカ!』は現実とのギャップを埋めたという感覚がある。

* 9期メンバーはよくやっている。ちなみに、ジュンジュンとリンリンの初参加は『女に 幸あれ』(http://www.youtube.com/watch?v=JbQYK0mwLss)、光井愛佳の初参加は『笑顔YESヌード』(http://www.youtube.com/watch?v=UjmEOAyxKE0)、久住小春の初参加は『色っぽい じれったい』(http://www.youtube.com/watch?v=RPpN6-_q7Ck)、6期メンバーの道重さゆみと田中れいなの初参加は『シャボン玉』(http://www.youtube.com/watch?v=ItyC0Ipi51I)、5期メンバーの高橋愛と新垣里沙の初参加は『Mr. Moonlight~愛のビッグバンド~』(http://www.youtube.com/watch?v=JcsHjnLnNyQ)。こうやって振り返ると、初参加のミュージック・ビデオの中でのあり方という点だけを見た場合、9期メンバーは非常に完成度が高い。歌やダンスの面ではともかく、被写体としての心構えができた状態で入ってきたという感じがする。

まじですかスカ-1



* 道重さゆみにとっては、ちゃんとした歌パートがあり、ダンスのフォーメーションでは前列に出ている時間が長く、稀に見る好待遇である。9期メンバー加入に伴う変化は、やはり道重さゆみにとっては追い風になるのだろうか。

衣装は2種類。こちらはダンス・ショットで着ているもので、MelodiXでも着ており、この曲のメディア出演用の衣装ということのようだ。

まじですかスカ-2


こちらは個人別のショット。

まじですかスカ-3


どちらも、髪形を含めて素晴らしい。モーニング娘。全体で見ると、ダンス用の衣装は網タイツやシャツの絵柄やアクセサリーやらが野暮ったく感じられるが、昨年の『女と男のララバイゲーム』、『青春コレクション』、『女が目立って なぜイケナイ』のことを思い出すと、まあ普通の服というか、尖っていない、変な主張のない衣装に見える。


* 曲のタイトル『まじですかスカ!』を初めて見たときには「まじですか スカ」と区切るのかと思ったのだけれども、メンバーもつんく本人も「まじで すかスカ」と、後の方を擬態語の「スカスカ」のように発音している。

モーニング娘。の11枚目のアルバム『Fantasy! 拾壱』

スマイレージに関するエントリでスマイレージのファースト・アルバム『悪ガキッ(1)』に言及したからには、その1週間前の12月1日に発売されたモーニング娘。の11枚目のアルバム『Fantasy! 拾壱』にも言及しなくてはならないと思ったわけだが、これまで取り上げなかったことからわかるように、これはあまり熱狂的に語れるアルバムではない。

その前に前作の『10 MY ME』について書いておく必要がある。これは私がモーニング娘。のファンになってから初めてリアルタイムで買ったアルバムで、それはそれは期待に胸を膨らませて待っていたのだけれども、いざリリースされるとその内容にはひどくがっかりしたのだった。このアルバムの曲が春のコンサート・ツアー『ピカッピカッ!』で中心的な役割を果たすことはわかっていたから、余計に落胆は大きかった。

ところがいざツアーが始まってみると、アルバムのオリジナル曲のいくつかがもの凄くよく聞こえる、どころか、「胸が熱くなる」という表現を使っていいぐらいにまで化けた。『Moonlight night ~月夜の晩だよ~』、『元気ピカッピカッ!』、『涙ッチ』、『Loving you forever』の4曲は、いまでもDVD映像を見ると当時の感覚が蘇ってくる。私の音楽の趣味からいうと、特に後の3つのおっそろしくダサい曲が、モーニング娘。によって演じられるとこんなに説得力のあるものになるのかと衝撃を受けたのだった。

なぜこんなことが起こるのかが私にはよくわかっていない。モーニング娘。のライブ・パフォーマンスにマジックがあるのはもちろんとして、元のCD音源の製作方法に何か問題がある、という気もしている。最近CDを改めて通して聞いてみたら、脳内でかなり補正がかかっているにもかかわらず、やっぱり人に薦められるものではないと思った。ちなみに私はコンサート会場でも「ノリ」には参加しないので、「ライブで盛り上がれるノリがいい曲」だから良く感じられる、ということではないと思う。


いずれにせよそんなわけだから、今回の『Fantasy! 拾壱』の曲もライブで聴いたらまったく違った印象を受ける可能性が高い、と思っている。そのときのズレを確認するためにも、いまの時点での感想を記録しておこうと思う。


とりあえずリップした『Fantasy! 拾壱』をiTunesに入れて、スマート・プレイリストの条件に引っかけるために星5つを付けたのは『女心となんとやら』だった。この曲は新垣里沙の声のいいところを引き出している。高橋愛の声とのバランスもよい。ハロプロの曲にしては珍しく全体的に歌詞の音の数が曲に合っている(字余り字足らずがない)ので苛立つことが少ないのもよい。

道重さゆみが中心となる『Fantasyが始まる』は道重さゆみの声が人工的なものに加工されているのがよくない。そのことについて文句を言いたいわけではない。彼女にソロ・パートを与えるための手段としてやっているという事情があるのだろうから、むしろありがたい配慮ではある。

『ブラボー!』、『I'm Lucky girl』、『すんごいマイバースディ』は、英語がダメすぎて問題外。私はダメな英語は生理的なレベルで受け付けないのでどうしようもない。『1から10まで愛してほしい』は『ブラボー!』とともに、スマイレージ的な「イェーイ」を聴かされて頭が痛い。9期を迎えるにあたって用意した曲ということなのか。

『愛しく苦しいこの夜に』はメイン・ヴォーカルが変われば化ける可能性があるとは思う。ただ現在のメンバーの中では田中れいな以外に考えにくいし、彼女の声だとくどくなりそう。9期メンバーにこういう歌が歌える人が入ってきたらいいのだが。

ソロ曲2つ、田中れいなの『愛の炎』と高橋愛の『電話でね』は、万が一、ライブでうまく歌えたら今後のキャリアを決定づけるかも、という印象を受けた。田中れいなは年齢の関係もあっていまさら『キラキラ冬のシャイニーG』みたいなのでソロ・デビューというわけにはいかないだろうから、この『愛の炎』のような「歌謡曲」が、いまのJpopの市場に受け入れられるのかどうか私は知らないけれども、選択肢の1つになりそうだ。高橋愛の『電話でね』は、彼女がソロで歌うときの弱点をうまく隠しているメロディと編曲だが、これは声をいじっているせいもあるのかもしれない。この路線や、もっとアップテンポのR&B(日本のじゃなくてね)風の曲で、本格的なバックアップ・ダンサーを従えて歌いながら踊る、というのがソロ・シンガーとしての1つの選択肢だろう。

まとめると、『女心となんとやら』以外はモーニング娘。のファンになる前だったら開始後15秒ぐらいで聞くのやめているような曲だった。スマイレージの『悪ガキッ(1)』が非常に良かっただけに、モーニング娘。のこの新作は手を抜いているように感じられる。のだが、Berryz工房も℃-uteも真野恵里菜もこのところのアルバムは良くないので、むしろスマイレージだけに力が入っているのだろう。あるいはハロプロの音楽作りにいまのスマイレージが向いている、あるいはスマイレージのレコーディング・ヴォーカリストとしてのスキルが高いのか。

今後のコンサート(正月のハロコン?)でこの最初の印象を吹き飛ばすパフォーマンスを見せてくれることを期待している。

『女と男のララバイゲーム』

先週の2010年11月17日に、44枚目のシングルとして『女と男のララバイゲーム』が発売された。YouTubeの公式チャンネルのミュージック・ビデオはこちら。

http://www.youtube.com/watch?v=_iK_pyDYgPI

この曲はミュージック・ビデオよりも先に、10月10日の中野サンプラザでの公演でライブで初披露された。そのときの私の感想は、「ちぐはぐな衣装と振り付けもあわせて「前衛的」というものだった。体の大きいノームが8人出てきて、安っぽい北欧メタルに合わせてコサックダンスを踊るという夢を見た、という感じだ。とにかく現実感が薄い」だった。

その後、演出に調整が入った。まず、脚のふわふわしたやつ(ミュージック・ビデオで黒い背景のときにつけているやつ)がなくなった。また、高橋愛が歌うところで音楽を止めて「溜め」を作り、客席からの歓声を煽るようになった。今週の静岡公演での最後の印象は、慣れてきて「細部が雑になってきている」、というもの。


全体的にちぐはぐだという感想はいまでも変わらない。2009年の『泣いちゃうかも』、『しょうがない 夢追い人』、『なんちゃって恋愛』が古典的な歌謡曲の世界観に基づいて保守的にプロデュースされていたのに対し、2009年の最後の『気まぐれプリンセス』と、2010年に入ってからの『女が目立ってなぜイケナイ』、『青春コレクション』、『あっぱれ回転ずし!』、そして今回の『女と男のララバイゲーム』はアグレッシブに攻めているという印象があるが、その中でもこの『女と男のララバイゲーム』は8人体制の集大成として作られたのか、「わかりやすい問題作」になっていると思う。


ミュージック・ビデオでしか見たことのない人向けに言っておくと、ライブ・パフォーマンスの印象はミュージック・ビデオのものとはずいぶんと違う。踊りがもうちょっと激しくて騒がしい。最初の印象として「ノーム」という言葉を出したが、あの庭に飾ってあるノームの人形が8体、庭で腕を振り回しながら踊り始めた、というような非現実的な感覚があった。いまではパフォーマンスがスムーズになったせいなのか、こちらの目が慣れたのか、けっこう普通の踊りに見えるけれども、私がミュージック・ビデオを初めて見たときには、「こんなにゆっくりなダンスだったんだ」と意外に思ったことを覚えている。

ライブ・パフォーマンスは措くとして、ミュージック・ビデオについていうと、「問題作」を作るためのいろいろなフックがちょっと露骨かな、という感じもする。それが成功しているかどうかは人それぞれ受け止め方があるにしても、ダサさを強調した露悪的な路線だから、受け付けない人は心の底から受け付けないだろう。

個人的な好みの問題として、ダンス・ショット・バージョンが変にカット割りされているのが非常に残念だ。ハロプロの美点の1つは固定カメラによる長回しのミュージック・ビデオを提供しているところなのだけれども、今回のこれとか、ライブDVDの細切れ編集にはがっかりさせられる。ただ、今回の『女と男のララバイゲーム』に限って言うと、固定カメラによるショットに耐えられないものができちゃったのかな、という気もするのだ。この曲の踊りは『青春コレクション』よりもさらに難しいもので(腕をくるくるさせながら、特にステップを踏むこともなく単に歩く、なんてことをエレガントにやってのけられる人がどれほどいるだろうか!)、私はいまだにこれがうまく行っているところを見ていない。それでも「そこそこ」良く見せてしまえるのがモーニング娘。の底力であるわけだが、ライブのステージ上ではともかく、ミュージック・ビデオの撮影現場で、十分な練習も重ねていない段階では無理だったんじゃないかな、ということを、細切れの映像を見ていて思うのである。


前衛的な印象を与えるもう1つの要素が衣装だ。コンサートではアンコール後にミュージック・ビデオで着ているのと同じ衣装を着てこれを歌うわけだが、その後の最後の曲『涙ッチ』にまったく合わないという大問題を度外視すれば、この衣装はキッチュかつエロティックで好みである。今ツアーは、冒頭のミリタリーな衣装が、メンバーの体格の貧弱さを強調していてつらいのだが、『女と男のララバイゲーム』の衣装は体のプロモーションを強調するもので、そこらへんをうまくカバーしている。ミュージック・ビデオでもこの衣装は白と黒の背景に映えていて悪くないと思う。


ミュージック・ビデオのダンス・ショット以外の部分、つまりクロスアップ・バージョンに入っているやつと、煌びやかな服を着て突っ立っているショットは、私とは違うタイプの人をターゲットにしているんだろうな、と思うしかない。モーニング娘。は一般論として容姿の面で難がある、と言い切るつもりはないんだけれども、こういう水商売をにおわせる演出はあまり似合わないと思う。いや似合わないというよりは、ときに似合いすぎて怖くなるというか。ここらへん表現が難しいのだけど。


道重さゆみファンとしては、「心を決め」という6音のソロ・パートが見所、というほどのこともない、ヴォーカル的には重要度の低い曲だけれども、ダンスの面ではジュンジュンととも非常に良い(高橋愛は例のごとく別格として)。特に道重さゆみのダンスはミュージック・ビデオのものから微妙に変わっており、スロー・ラーナーなんだろうなと思った。これはたぶん重要な資質なのである。


最後に。高橋愛とリンリンがこの曲のプロモーションのためにInterFMの『76Records』 http://www.interfm.co.jp/76r/ という番組に出演した。このときにDJが曲のタイトルに入っている「ララバイ」という言葉を話題に出し、高橋愛がその意味を知らなかったことが明らかになった。まあ高橋愛がそういう人なのはわかっていたが、ネイティブ・スピーカーっぽい発音を売りにしている女性DJが、今回調べて初めて知ったと言い、「子守歌」という日本語を知らなかったけれども英語の意味は知っていたリンリンが「あなたたち日本人でしょう!」という方向違いの突っ込みをするなど、笑える展開となった。

その後、お気に入りのミュージシャンの曲として、高橋愛はChristina Aguileraの"Genie In A Bottle"、リンリンはRihannaの"Umbrella"を挙げた。リンリンは他にもMicheal JacksonとKelly Clarksonの名前を挙げていた。

それはともかく、要するに高橋愛は歌のタイトルの意味を理解せずに歌っていた。これは、曲が渡されるときに歌詞についての説明がないこと、また曲が渡された後もメンバー内で歌詞についての会話がないことを意味する。高橋愛がそのループから外されている、という可能性もあるけれども、私が知っている他メンバーの発言から総合するに、やっぱりそういうことは行われていないのだと思われる。

歌い手が歌詞の内容に思い入れを持たずに歌うことは悪いことではない。特にハロプロの場合は各メンバーが細切れにされたパートを順番に歌っていくフォーマットだから、形式上も思い入れを持って歌うことが禁じられていると言ってもよい。これは私がハロプロの音楽を聴けることの大きな要因の1つであり、本気で良いことだと思っている。それはいいんだけど、こうやってプロモーションで外に出たときに危うい。


最近特に印象深かったのは、モーニング娘。ではなくスマイレージの『同じ時給で働く友達の美人ママ』だった。この曲の歌詞は、主人公である女の子(スマイレージのメンバーが投影されているから高校生ないし中学生)がバイト先の店長に恋心を抱いているが、そこに友達のママが後から入ってきて色気を振りまくものだから嫉妬して、ちょっとした競争になる、という内容である。これはアメリカとかに持っていったら問題になりそうな過激な内容で、スマイレージがプロモーションのために出演するテレビやラジオの番組では司会者が神経質になっていると感じられることがある(もっともほとんどの場合は流れ作業で処理されてしまうが)。

そして稀にではあるが、そこの点を突っ込もうとする人が現れる。もちろん露骨な言い方はせず、遠回りして行こうとするのだが…スマイレージのメンバーはその手の話題になると完全にシャットダウンするのである。ラジオ番組であっても、それ以上の会話が不可能な雰囲気になったことが露骨にわかる。そもそも「バイト先の店長に恋をする」以前に「恋をする」を話題にできないから、「バイト体験」とかの話でお茶を濁すわけだけれども、彼女たちにはバイトの経験もなく、学校で行った職業体験の話になったりする。

こういったことからわかるのは、スマイレージのプロモーションを行っている人たちは、彼女たちに歌についてのトークをする準備をさせていない、ということで、さらにいえば、そのことが明らかになってもかまわない、と判断しているということである。全体として視聴者が受ける印象は、「訳のわからない歌を与えられて、意味もわからず頑張って歌っている少女たち」というものであり、それがこのスマイレージのニッチなのだろう。


モーニング娘。の「ララバイ」の場合、それがどういうニッチなのかよくわからないけれども、他の場面でのメンバーたちの言葉から総合するに、歌の内容を軽視している、という印象を与えても問題ない、という判断があることはわかる。これは作詞家だけでなく「プロデューサー」としてのつんくの役割についてもそうであって、実際はどうかわからないけれども、全体的にいまのモーニング娘。のメンバーたちはあまりつんく(やその他の「スタッフ」)のことを高く評価していない、という印象がある。これはかなり興味深い戦略だと私は思うのだ。細かくは別稿で書いてみたいと思うのだけれども、欧米のリアリティ・ショウでの常套手段である「スタッフはバカである」という演出を現実世界でやっているわけで、ここらへん日本のショウ・ビジネスの奥深さを感じる。
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